投資を始めるのも確定申告も面倒な人はこの方法で
投資を始めるのが面倒だ、と思っている人もいるだろうが、今や投資信託の販売は銀行の重要な収入源。取引のある銀行へ行って投資信託を買いたいと言えば、懇切丁寧に手続き等々を説明してくれるはずだ。
銀行や証券会社の言いなりになっていると手数料率の高い投資信託を売りつけられる可能性があるので、「積立NISAの対象となっている投資信託で米国の株に主に投資するものが欲しいです」と言えばいい。積立NISAの対象商品は金融庁が手数料率が低いなどの条件に合うものをリストアップしたものだから、安心だ。
株を買って配当や値上がり益が得られたら確定申告をしなければならない、そう考えて投資は面倒だと思っている人もいるかもしれないが、そんなことはない。口座開設の時に源泉分離課税を選択すれば、確定申告などの面倒な手続きは一切不要である。
また、NISAやiDeCoといった制度を利用すれば、配当や値上がり益に税金がかからないので、当然ながら確定申告は不要である。政府が投資促進のために設けている制度であるから、ぜひとも活用したい。興味があるならば、金融機関に相談してみてはいかがだろうか。
ちなみに、NISAは口座開設がそれほど面倒ではなく、来年以降は1人1800万円まで投資可能金額の枠が広がるので、庶民の投資にとっては十分なのではなかろうか。一方、iDeCoは口座開設が結構面倒であるし、利用限度額もそれほど大きくないが、掛け金が所得控除になる点は非常に大きなメリットだと言えるだろう。
「なぜ資産を銀行預金で持つのがよくないのですか?」「投資なんて面倒だしよく分からないという人は『銀行預金のままでいい』のは仕方ないのでは?」という問いへの答えは、以上である。なお、本稿は分かりやすさを優先しているので、細部は必ずしも厳密ではない。