スマホ・タブレット向けの専用アプリを使って、個人同士でさまざまな物を売買できる「ラクマ」
スマホ・タブレット向けの専用アプリを使って、個人同士でさまざまな物を売買できる「ラクマ」

 楽天といえば、誰もが知るIT企業だ。1997年の「楽天市場」開設を皮切りに、17年もの間、IT関連のサービスを次から次へと生み出している。

 その楽天が、11月25日(iOS版は後日)から「ラクマ」という新サービスを展開すると発表した。「ラクマ」というのは、「楽天マーケット」の略である。

 「ラクマ」は、スマートフォン(スマホ)・タブレット向けの専用アプリを使って、個人同士でさまざまな物を売ったり、買ったりすることができるというサービスだ。フリーマーケットをオンライン上で行う、と考えれば分かりやすいだろう。

 しかし、「スマホでフリーマーケットなんて、ややこしそうで、トラブルが起きそう」という声も挙がってくるかもしれない。そこで楽天では、初心者でも使用しやすいようにと、カスタマーサポートでの対応を行うとしている。

 ネットショッピングでのトラブルでは、例えば「お金を払ったのに商品が届かない」ということがある。「ラクマ」の場合、商品を購入する人は、まず、楽天に対して代金を支払う。すると、代金はいったん楽天が預かる形になり、購入者が実際に商品を受け取った後に初めて、出品者は楽天から商品代金を支払われるというしくみになっている。このしくみによって、金銭トラブルを防ぐことができる。
 また、購入時に、カード決済を利用する場合、手数料は無料で、これまた気軽に利用しやすいしくみになっている(ただし、コンビニ払いの場合、手数料216円が必要)。

 出品者にもいくつかのメリットを設けている。このアプリを使えば、スマホのカメラで商品画像をつけて商品を出品するといった一連の作業がスムーズにできるほか。出品手数料は無料なのだ(ただし、売上代金を指定の口座に振り込む際に、振込金額が1万円未満の場合は、手数料216円が発生する)。

 スマホだけで商品の売買ができる「ラクマ」。このアプリが浸透していけば、サイズが合わなくなった衣類や、ずっと物置にしまっていて、めったに使わない家具や家電製品などを、個人で売買して、再使用で使うスタイルがより身近なものになるかもしれない。