スマートフォンの所有率(画像:価格.com提供)
スマートフォンの所有率(画像:価格.com提供)
スマートフォンの利用歴(画像:価格.com提供)
スマートフォンの利用歴(画像:価格.com提供)
現在使用しているスマートフォンの満足度(画像:価格.com提供)
現在使用しているスマートフォンの満足度(画像:価格.com提供)

 新機種が出るごとに使い勝手が良くなり、年々所有率が上がっているスマートフォン(スマホ)。2014年9月には新モデル「iPhone6」が登場し、注目度は高まる一方だ。総務省が13年に実施した調査では、2人に1人がスマホを利用し、40代でも約6割が利用しているという結果が出ている。商品やサービスの比較サイト「価格.com」の会員(価格.comID登録者)を対象に、14年8月に行われた調査でも、幅広い世代に浸透していることが明らかになった。

 同サイトを運営する株式会社カカクコム(本社・東京都渋谷区)が、ユーザー4127人を対象に「2014年 スマートフォン利用状況調査」を実施したところ、フィーチャーホン(ガラケー)との2台持ちを含めたスマホの所有率は62.6%と、11年に行った前回調査より20.7ポイント増加したことがわかった。年代別では、20歳未満では全体の8割超、20代、30代でも7割を超えと、若年層で高い傾向が見られたが、60歳以上でも41.1%が所有という結果に。「価格.com」の利用者という条件はあるにしても、年齢を問わずスマホは普及してきていることが伺える。

 スマホ所有者に、どれくらい前からスマホを利用しているか尋ねたところ、「2年未満」(21.9%)、「3年未満」(21.7%)という回答が多かった。ちょうどこの2~3年前の時期から、Android端末が進化したことにより端末の選択肢が増えたことと重なり、スマートフォンの普及に大きな役割を果たしたといえるかもしれない。

 現在メーンで使っているスマホ端末はという問いに対しては、「iPhoneシリーズ」が34.6%とトップで、「Xperiaシリーズ(18%)」、「AQUOS PHONEシリーズ(10.8%)」と続いた。Android端末の伸びも著しいが、Android端末は上記の2シリーズ以外はどれも1割に満たず、カカクコムでは「国内におけるスマホ市場で(iPhone、Androidの人気シリーズと他端末の)勝ち負けがハッキリ見えてきた」と分析している。

 スマホの購入理由として挙がっているのは、「(モバイル用ではなく)PC用のウェブサイトを閲覧したかった」が最多の48.5%。「豊富なアプリケーションを利用したかった(43.6%)」、「大きな液晶画面を利用したかった(33.9%)」と続いた。

 購入の決め手はとして多かったのは「価格(13.2%)」。「デザイン(11.4%)」、「機能・アプリケーション(11%))、「メーカー(10.8%))云々よりもやはり価格は重要だといえよう。

 更に、現在利用しているスマホの満足度については、約8割が「やや満足」、「非常に満足」と回答。「デザイン」、「操作性」、「サイズ」、「液晶画面の画質・サイズ」など、基本スペックに対する満足度が高めだった。

 一方、不満点としてはダントツだったのは「バッテリーの持続時間(65%)」。バッテリーの持ちについては年々改良されてきているはずだが、改良しても多機能化の勢いには追い付けないのだろうか、はたまた1日中スマホを手放せずに、バッテリー消費の激しいひとが多いのか、いずれにせよまだまだ不満があるようだ。

 今回の調査では、60歳以上の人でもスマートフォンの所有率が、41.1%という結果がでている。コンピュータやネットに明るい価格.comユーザーに限ったこととはいえ、シニア層でも結構な割合で所有していることがわかった。これからは、若い層よりもお金にある程度余裕のあるシニア層をターゲットにした製品やアプリ、サービスなどが増えてくるのかもしれない。