『2月15日はなんの日?』ジャズ&ポップス界の礎を築いたナット・キング・コールの命日
『2月15日はなんの日?』ジャズ&ポップス界の礎を築いたナット・キング・コールの命日

 2月15日はアメリカの音楽史に残る偉大なピアニストであり、ポップシンガーとしても活躍したナット・キング・コールの命日。

 1930年代からピアニストとしての活動をスタートさせ、ナット・キング・トリオを結成。ピアノ、ギター、ベースによるシンプルなトリオ構成は、ビッグバンドが主流だった当時のシーンに衝撃を与えた。40年代以降は艶のある歌声を生かしてソロシンガーとしての活動もスタートさせ、「モナ・リザ」「ルート66」、そして喜劇王チャップリンの映画『モダン・タイムス』のテーマ曲に歌詞をつけた「スマイル」など、のちにスタンダードとなる数々の名曲を歌い、ポップス界を席巻するようになっていった。シンガーでありながら、当時の多くのジャズメン同様、大の愛煙家であったというコール。1965年2月15日、アメリカ・カリフォルニア州サンタモニカの病院で肺がんにより死去。享年45歳、前年にリリースしたアルバム『L-O-V-E』が全米4位のヒットを記録した直後のことだった。

 ナット・キング・コール自身は、残念ながら全米首位獲得を果たす前にこの世を去ってしまったが、死から20年以上が経過した1991年、娘のナタリー・コールが父の楽曲をカバーした作品『アンフォーゲッタブル (Unforgettable... with Love)』を発表。これがジャズ・アルバムとしては異例となる全米ビルボードNo.1を獲得。ナタリーの歌声に父ナット・キング・コールの在りし日の歌声をオーバーダブした表題曲は、グラミー賞も受賞している。