滞在中、わたしは冷や汗をかく体験をたくさんした。たとえば(研究資金をもらっている)フルブライトの国際会議での英語プレゼン。難易度が高すぎて逃げたくなった。でも、そんな新しい体験での緊張や努力で心や体は活性化し、年齢を忘れるほど元気になった。できれば帰国後も、英語や環境の学びは続けたいし、今まで挑戦していない趣味や資格にも取り組もうと思う。

“The Sky is the limit.”(「限界は空高く。」)

 これは尊敬するジャーナリスト千葉敦子さんの言葉だ。彼女はNYに住み、米国を取材し、最後は乳がんで亡くなる自分を記録し続けた。10代の頃、朝日ジャーナルで彼女の連載『死への準備日記』にふれたことが、今の自分につながっている。命の終焉(しゅうえん) に彼女が伝えた言葉は、50代の今だからこそ心に響く。自分に限界を設けない、何歳でも挑戦できる。そして空高くとべる。それを実感した「50歳のNY子連れ留学」。わたしの人生の宝物となった。

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