遂にリリースされたロードの2ndアルバム『メロドラマ』……気になるその内容は? (Album Review)
遂にリリースされたロードの2ndアルバム『メロドラマ』……気になるその内容は? (Album Review)

 ニュージーランド出身の女性シンガーソングライター、ロードの2ndアルバム『メロドラマ』が2017年6月16日にリリースされた。

 本作は、米ビルボード・ソング・チャートで9週No.1獲得を果たした「ロイヤルズ」や、「チーム」などの大ヒット曲を輩出したデビュー作『ピュア・ヒロイン』(2013年)から、およそ3年半振り、通算2作目のスタジオ・アルバムで、3月に発売されたリード・シングル「グリーン・ライト」が、カナダやオーストラリアでTOP10入りし、本国ニュージーランドでは、2013年の「テニス・コート」以来のNo.1獲得を果たしている。

 その「グリーン・ライト」を手掛けた、ロックバンドfun.(ファン)のメンバーであるジャック・アントノフや、前作『ピュア・ヒロイン』にも参加しているジョエル・リトル、フランスのエレクトロポップ・デュオ、エールのメンバーであるジャン=ブノワ・ダンケル、リアーナやビヨンセ、ケイティ・ペリーなど、歌姫たちのヒット曲を担当したクーク・ハレルなどが、プロデューサーとして参加している。

 イメージ・チェンジを図った先行シングル「グリーン・ライト」のような、フロア向けのエレクトロ・ミュージックが多数収録されるかと思いきや、それに近いのは「スーパーカット」くらいで、前作『ピュア・ヒロイン』に通ずる、浮遊感漂うドリーム・ポップが中心の内容となっている。

 ロードらしいミステリアスさを醸す「ソーバー」、大ヒット曲「チーム」を彷彿させる「ホームメイド・ダイナマイト」、狂気や激情を表現している「ライター・イン・ザ・ダーク」、子守歌のようなピアノ・バラード「ライアビリティ」、トラップ調の「ハード・フィーリングス/ラヴレス」など、個性溢れるサウンドが目白押し。ゴスペル調の壮大なエレポップ・チューン「パーフェクト・プレイシズ」もすばらしい。

 『メロドラマ』の国内盤には、カナダ出身のエレクトロ・ファンク・デュオ、クローメオの「グリーン・ライト」リミックスも収録される。ロードは、今夏開催される【FUJI ROCK FESTIVAL '17】に出演予定。


Text: 本家 一成

◎リリース情報
『メロドラマ』
ロード
2017/6/16 RELEASE