18~55ミリF3.5~5.6をつけたキヤノンEOS Kiss X2。購入時に店ですすめられたソフトケースに包んでバッグに入れ、持ち歩いている。コンパクトカメラを経ず、いきなり一眼レフにしたのは、高画質の写真をブログに掲載することで自分を表現したいからだという
18~55ミリF3.5~5.6をつけたキヤノンEOS Kiss X2。購入時に店ですすめられたソフトケースに包んでバッグに入れ、持ち歩いている。コンパクトカメラを経ず、いきなり一眼レフにしたのは、高画質の写真をブログに掲載することで自分を表現したいからだという
この記事の写真をすべて見る
購入した日、ブティックで撮った記念すべき最初の一枚は鏡に映った自分自身。手に抱えた量販店の紙袋から初々しい喜びが伝わってくる。そのときの感想を聞いたら、「買ったなあ~という感じ」とほほえんだ
購入した日、ブティックで撮った記念すべき最初の一枚は鏡に映った自分自身。手に抱えた量販店の紙袋から初々しい喜びが伝わってくる。そのときの感想を聞いたら、「買ったなあ~という感じ」とほほえんだ
パソコンの画面で編集するのが好きで、この写真はコントラストを上げ、オシャレな感じに仕上げたという。蜷川実花さんが好きだというのがうなずける。ちょっとブレているが、お気に入りのカットだ
パソコンの画面で編集するのが好きで、この写真はコントラストを上げ、オシャレな感じに仕上げたという。蜷川実花さんが好きだというのがうなずける。ちょっとブレているが、お気に入りのカットだ
友人と出かけた伊豆白浜で撮影。ウエアとビーチサンダル、ペディキュアのカラフルな色が目をひく。同年代でカメラ仲間が多く、みんなでカメラを持って集まり、撮り合うこともあるという
友人と出かけた伊豆白浜で撮影。ウエアとビーチサンダル、ペディキュアのカラフルな色が目をひく。同年代でカメラ仲間が多く、みんなでカメラを持って集まり、撮り合うこともあるという

――いつからカメラを始めたのですか。

 2年くらい前ですかね。私あんまり趣味がなくて、なんか新しいことを始めたいけど、あきずにやれることって何だろうと思ったときに「あ、写真が楽しいかもしれない」と思いついて。で、思い立ったら即行動派なのですぐに家電量販店に行って、どのカメラがいいとかの知識もないから、とりあえず「これテレビCMで見たかも!」みたいな感じで、キャノンEOS Kiss X2を買いました(笑)。

 実際に使ってる機能は半分にも満たないんじゃないかという感じですけど、最低限写れば、たぶん一眼レフだし画質もいいのでそれなりに撮れてると思います(笑)。ちょっと前からブログにこだわっていて、せっかく見てもらうならブログの写真も高画質にしたいと思って。職業が女優なので、あまりバラエティー番組とかにも出ないから、ブログがいちばん素の自分を出せる場所なんですよ。だからまあ小さな空間ですけど、自分が表現したいことをベストな形で出せたらいいなと思ってます。

――ブログは反響がありそうですね。

 はい! 私の写真に興味を持ってくれる人がたくさんいて、「彩未ちゃんの使ってるカメラは何ですか?」とか「どうやったらそういう色が出せるんですか?」とかいう質問をもらうんですよ。ふだんはコメント欄を開放してないんですけど、たまに質問を募集するのでそのときに答えてます。

――写真を編集している?

 パソコンに取り込んで、ちょっと色を鮮やかにしたり、コントラストを変えたり、明るくしたりとかいろいろしてます。夜な夜な、おうちのパソコンで作業するのでなかなか寝られないんですけど、この時間がいちばん楽しい! (笑)

――それはなぜですか。

 ずるいと思うんですけど……、私にはプロの腕がないので、ふつうに撮った写真をそのまま出すよりも編集したほうがそれなりの作品に見えるんです。オシャレな感じになる。なので絶対に編集します! ゴマかしですよね(笑)。でも、手を加えたほうが私らしい写真になるというか、自分の世界を出せるというか。表現したいことや伝えたいことが、以前よりも的確にわかるようになってきたかなと思いますね。

――女優という仕事にプラスになっていますか。

 なってます。たとえば小さなお花が咲いていたりとか、ふだん気づかないような細かいところにも目を向けることができるようになりました。カメラを持って、世界が広がったかな。あと、仲のいい友人をずっと撮っているのですが、「今の表情、もう一回」とか、撮る側の気持ちもわかるようになりました。

――なぜ最初から本格的な一眼レフを選んだのでしょう?

 なんか……一眼レフをさげて歩きたかったんです(笑)。あと、せっかく買うならいいものを買いたいという気持ちもあって。たまたま父親が同じ時期にニコンの一眼レフを買ったので、「なら私はキャノンでいこっかな」みたいな感じで(笑)。

――お父さんもカメラが好きなんですか。

 はい。今年は私の成人式だったんですけど、写真はほとんど父に撮ってもらいました。写真屋さんに頼んだら1、2枚くらいしか印刷してもらえないけど、家族ならたくさん撮ってもらえるし、そんなにかしこまった感じもしないので、私にはこれが合ってたかな。

――ところで本誌の読者だそうですね?

 はい。すごく……真面目な雑誌ですよね(笑)。でもこの「お宝カメラ」のコーナーは楽しいです。ローラ・チャンさんの回を読んだときは、ローラさんの「自分撮り」に衝撃を受けました(笑)。あと印象に残ってるのは桂歌丸さん。化石を撮った作品とか、被写体自体がすごいな!って感じで。ほかの人が撮っているものって気になるし、面白いですね。

※このインタビューは「アサヒカメラ 2010年5月号」に掲載されたものです