エレカシ30周年ライブに9,000人が熱狂「ドーンと行こうぜ、エブリバディ」
エレカシ30周年ライブに9,000人が熱狂「ドーンと行こうぜ、エブリバディ」

 デビュー30周年を迎えるエレファントカシマシが、デビュー日前日の3月20日大阪城ホールにて、30周年記念ライブを開催した。

エレカシ 30周年記念ライブ写真(全5枚)

 意外にも初の大阪城ホールだというエレカシは、ライブ冒頭から観客を驚かせる。メンバー登場時の演出がないエレカシとしては異例の演出からスタートし、オープニング映像では、昔の懐かしい写真が登場。30年を振り返る映像の後、突然客席の電気がすべて点灯し、そのままデビュー曲「ファイティングマン」へと突入した。この客席の電気を点灯する演出は、1988年に渋谷公会堂で行った伝説のライブと同じ演出で、それに気づいた観客からは大歓声が沸き起こった。

 さらに続いて2曲目は、デビューシングル「デーデ」。いきなりデビュー当時から30年たった今もなお演奏される名曲を披露し、会場は早くも最高の盛り上がりに。「俺たちの30周年っていうのもあるけど、盛り上がろうぜ、大阪!!」のMC と同時に豪華なストリングスチームが 登場。「さらにドーンと行こうぜ、エブリバディ」の掛け声とともに披露されたのは、新しいスタートの曲「新しい季節へキミと」。

 「30周年って言っても、無我夢中でやってます。」とのMC に続いて披露されたのは、エレカシの代表曲「悲しみの果て」。さらにこの曲が出来た当時のエピソードも披露し、会場は沸く。さらに「エレファントカシマシ最大のヒット曲。大好きな曲です。みんなに捧げます」との言葉から披露されたのは、「今宵の月のように」。 エレカシの転機となった名曲2曲に会場は大興奮。「解説長いっすか?」と言いながら今日は珍しく1曲づつ、解説しながらのパフォーマンスを披露していく。
 
 その後も、「戦う男」、「翳りゆく部屋」、「リッスントゥザミュージック」と宮本が自ら選曲したベストアルバムに収録されている、名曲を次々と披露していく。
「ベストアルバムの選曲の為に、「明日に向かって走れ」というアルバムを聴いてたんですけど、悲しい曲ばっかりでびっくりしました。でも、今聴くと自分の曲ながらグッときます。そんな時代の曲を聴いてください。」と演奏されたのは、いきものがかりもカバーしていた「風に吹かれて」。美しいストリングスと歌とのハーモニーに会場を割れんばかりの 大拍手が包み込む。

 後半戦は、いつものMCなしでたたみ込むスタイルに戻り、「RAINBOW」、「ガストロンジャ―」などのロックナンバーを熱唱し、会場はこの日一番の盛り上がりを見せる。そして、初めて4人で演奏した曲です、と披露されたのはエレカシ初期の名曲「やさしさ」。宮本の伸びやかな歌声が大阪城ホールに響き渡る。 最後は、「みんなありがとうー!」の声とともに、エレカシの代表曲「俺たちの明日」で1部終了。

 2部は衝撃の問題作「奴隷天国」でスタート。狂気的な宮本のパフォーマンスに会場は息を飲む雰囲気に。 そして花道で、名物の男イスに座っての弾き語りによる「珍奇男」を披露。最後は「コール アンドレスポンス」、「笑顔の未来へ」、「so many peole」とシングル曲を立て続けに披露し、 本編ラストは、「エブリバディ、行こうぜ」の掛け声から、最新シングル「夢を追う旅人」、そして 1st Album の名曲「花男」 をパフォーマンスし、「ありがとうございます。大阪城ホール。みんな最高だぜ。また会おう」と締めくくり。

 鳴り止まないアンコールに答えて再び登場し、人気曲「友達がいるのさ」の歌詞の“東京”という歌詞を“大阪”に変えて披露し、会場はその粋な計らいに大歓声。そして、最後は、「待つ男」で渾身のパフォーマンス。全31曲、3時間にもおよんだライブは、集まったファン9,000人の大歓声に包まれ大成功のうちに幕を閉じた。

 また、4月からはエレカシ史上初となる全47都道府県をまわる全国ツアーが幕を開ける。