ただ、家に帰って、冷静になって考えてみると、確かにそうだよなーって思った。
正直に白状してしまえば、収録中に、うすうす「これじゃ駄目だな」って自分でも感じていたんだよね。ボクはトークを広げるのは苦手だから、とりあえず自分の得意なことをやればいいやくらいに考えて、強引に進行していたの。ギャグを連発していたのも、そのせい。つまり、マネージャーには痛いところをつかれちゃったってわけ。だから、余計に悔しくて、イラッとしたんだと思う。あれはすぐに反省した(笑)。
その後の進行では、何とか話を広げるように自分なりに努力した。そんなに都合よく、すぐには改善されなかったけど、徐々に何とかトーク番組の形にはなっていった気がする。それまでは、話すら聞いてなかったわけだからね(笑)。この反省は、今のボクの仕事にもちゃんと生きていると思う。マネージャーからは、苦手なことから目をそらしちゃいけないよってことを学んだ気がするよ。
そんな日々を何度か乗り越えて、今の関係性がある。だから、ダメ出しでも素直に聞けるんだと思う。もちろん、何でも言い合えるとはいっても、親しき中にも礼儀は大事。そこの絶妙なバランスも、ボクとマネージャーの間にはちゃんとある。ほんと、ありがたいよね。この先、担当が変わる可能性もゼロじゃないだろうけど、できるだけ長く、一緒に働けたらいいなと思っている。
ただし……ここまで褒めておいて、最後に伝えるのは気が引けるけど、マネージャーには、一つだけ、要望がある。
マネージャーは仕事を依頼された時に、相手に「クロちゃんは"死ぬ"以外NG無しなんで何でも大丈夫です」ってよく言うんだけど、いやいや! ボクは、"けが"するのも絶対NGだからね!(笑)。これは厳守でお願い!
これからも末永く、よろしくだしん!
(構成/AERA dot.編集部・岡本直也)