さらに、「これから4回転半もふくめて、アスリートらしく頑張っていきたいなと思います」と語った上で、「ここで『ありがとうございました』じゃないっていうのは、正直自分が一番思っていて。全然終わらないので、引退でもなんでもないので、ここからさらにうまくなるし、さらに見る価値があるなって思ってもらえるような演技をするために努力していくので、これからもどうか応援してやって下さい。よろしくお願いします」と思いを語っている。
スポーツ紙の記者は競技会の在り方について疑問を口にする。
「本来、フィギュアスケートは個性あふれるパフォーマンスと高度な技術でファンを魅了することが醍醐味なのに、近年はファンの思いとかけ離れた形になっているように思います。ジャンプ至上主義で、大技を繰り出す選手が得点を稼ぐ大会になった。このまま芸術面を軽視するジャッジが続くようだと、ファンが競技会から離れてしまう恐れもあります。羽生は4回転半に挑戦し続けましたが、それは彼が目指す究極のスケートのピースだったからです。競技会という枠にとらわれず、もっと自由に自分を表現したかったのでしょう」
羽生の挑戦はこれからも続く。(梅宮昌宗)