巨人・石川慎吾(写真提供・読売ジャイアンツ)
巨人・石川慎吾(写真提供・読売ジャイアンツ)
この記事の写真をすべて見る

 現在セ・リーグでBクラスに沈んでいる巨人。新型コロナウイルスの集団感染で多くの選手が離脱して苦しい状況ではあるが、ここからの巻き返しに注目が集まる。そんな中、石川慎吾、重信慎之介と能力的には高く評価されているものの、なかなか出場機会が回ってこない中堅2人が存在する。

【写真】イチローが「本当の天才」と言った男とは

 選手層の厚いチームという事情もあり、常時出場は難しいかもしれない。加えて、若手への切り替えを図る球団方針もある。出場機会が減ってしまうのは理解できるが、あまりにチャンスが少ない。他球団へ行けばレギュラー争いに加わることのできる実力があると言われているだけに「もったいない」の声も多い。

 開幕から調子に乗り切れない巨人はペナント争いで首位から13ゲーム差の5位。先述のようにオールスター前にはコロナ禍の直撃を受け、7月19日からの4日間で首脳陣、選手、スタッフを含め計73人が陽性判定を受けた。

 優勝争いは非常に厳しい状況ではあるが、今はチームが若返りの時期でもあり、有望株たちの奮起も期待されている。野手では坂本勇人の後継者と言われる中山礼都、レギュラー定着が期待される増田陸に加え、秋広優人、菊田拡和など有望株は少なくない。一方、投手でも大卒ルーキーの大勢がストッパーとして活躍し、赤星優志、山崎伊織、堀田賢慎など開花の兆しを開幕当初に見せていた将来のエース候補は多い。

「良い素材が多いのは間違いないが中心選手になるには数年かかる。若手の積極起用が苦戦にもつながっている部分もある。編成面も任される原辰徳監督は数年先を考えているのでしょう。オフの積極補強がなかったのを見ても、球団方針として決定事項なのかもしれない」(在京球団編成担当)

「(若手が期待通り成長すれば)将来的に黄金時代が来るかもしれない。しかし巨人は常勝を宿命づけられている球団。ファン、スポンサーなどが(勝てない)現状に対して不満を持っている場合も多い。中堅クラスの実力者をなぜ使わないのかという声も聞こえる。石川、重信はその最たる例です」(大手広告代理店関係者)

次のページ
石川、重信は能力的には素晴らしい