(高橋)海人がずっと「ドラえもん」に出たかったみたいなのですが、実は彼はドラえもんを狙っていて、その話の際は、しばらくドラえもんの口調でした(笑)。「ドラえもんは無理やわ」と思いましたが、海人らしいなと。「いいな! 頑張ってね」と言ってもらえてうれしかったですし、他のメンバーも「すごいじゃん!」と言ってくれて、食いつきが良かったです。
■感じるままに演じる
――演じる役にはどう臨むのか。
永瀬:どういう状況でお芝居をするかは、現場に入らないと細かくはわかりません。だから、現場で感じるままに演じてみて、違ったら監督に言ってもらえばいい。今回も初めての声優でしたので、アドバイスを受けながらぶつかっていきました。毎回役柄が違うので、「前演じたキャラクターとここが似ているから、こう演じればいいかな」というのもあまりないんです。ひとつひとつ周りの方と相談しつつ作り上げていく作業が楽しくもあり、難しくもあります。それこそひとりの人間の人生を体現するわけですし。以前は自分とは違う人間を演じることに照れがあったのですが、今ではなくなりました。ただ、自分が出ている作品を観るのはいまだに怖いです。でも、楽しみな部分は増えてはいますね。
――現場でのコミュニケーションは緊張もあるが、楽しみのほうが大きいという。
永瀬:親が転勤族だったので、子どもの頃は友だちと仲良くなったと思ったら引っ越すことがすごく多かったんです。それで人見知りになってしまった部分もあるのですが、いろいろな場所に友だちはできました(笑)。
■友だちの存在大きい
そういう経験があるせいか、ほとんどの作品で共演者の方と仲良くなって、お互いに思ったことを言える関係性がある方がいいと思っているので、最初から頑張って話しかけています。もちろんシンプルに「この人と喋りたい」という気持ちもあります。
「仲良くなりたい」と思ったら、自然と「飯行こうぜ。いつ空いてる?」というふうに、積極的にアプローチしていることが多いです。その後は自然とよく会うようになって、隣にいるような関係性になります。友だちと一緒にご飯に行ったりする時間が一番リラックスできるので、僕の人生において友だちの存在はすごく大きい。友だちと会えなくなったら何を楽しみに頑張ればいいのかわからなくなってしまうぐらい。「映画ドラえもん のび太と空の理想郷(ユートピア)」を観て、より友だちを大事にしたいと思いました。