……と、結果的には日本のアダルトショップは……私たちが手をつけるには心が病みすぎるので保留……ということになったのだが、それはそれでどうなのだろう、とも思う。日本の男性の性文化が男性の加害欲と区別がつかないようなものになっている現実は、数値化されるものではないが、確実に私たちの文化や意識に浸透しているだろう。より過激に、より暴力的に、より残酷に……と加害欲を煽られる日本の男性たちも、ある意味、この過剰なアダルトグッズ商戦の被害者である。性欲なんてそんなもの、男なんてそんなもの、結局人間なんてパーツでしかない、お前は男根でしかない。そんなので、ホントにいいの?と、「気持ち悪い!」とさっさと逃げ支度をしながら一度だけ振り返って聞きたい気持ちもある。
意識しなければ加害欲がすくすくと育ちかねない日本のアダルトマーケット、AVも含めてここは巨大な市場だ。このままこの道を進むことで、いったい何が壊れていくのだろう。そんな不安を、少なくとも現場を知っている女たちほど、強く感じている。