高校生、大学生のプロ志望届提出者の公開もスタートし、10月20日のドラフト会議に向けての話題も多い時期となってきた。各球団、これから候補選手の最終的な絞り込みを行うこととなるが、現在のチーム事情などを考えて1位指名で欲しい選手は誰なのか考えて見たいと思う。今回はセ・リーグの6球団だ(順位は9月8日終了時点)。
まず最下位に沈んでいる中日は昨年のドラフトではブライト健太、鵜飼航丞と大学生の外野手を上位で指名したが、今年もチーム事情を考えるとまずは打てる野手が最優先となりそうだ。特に優先すべき能力は長打力となるが、すべてのカテゴリーを通してホームランバッターとしてのポテンシャルが最も高い選手としては内藤鵬(日本航空石川)を挙げたい。身長180cm、体重100kgの“おかわり”体形でパワーももちろん飛び抜けたものがあるが、それ以上にスイングに悪い癖がなく、柔らかさがあるのも魅力的だ。気になるのは同じサードに年齢も近い石川昂弥がいることだが、石川がセカンドを守れることと、ファーストを守る助っ人のビシエドも年齢的にベテランとなっているため、ポジション的な重なりはそれほど考えなくて良いのではないだろうか。
現在5位の巨人はリーグワーストのチーム防御率(3.81)が課題となっているが、それでも投手陣は期待の若手たちが多く伸びてきており、内野も外野もレギュラーが高齢化していることを考えると、まずは野手を狙いたいところだ。チームを大きく変える意味でもやはり誰もが認める大物選手が欲しいところだ。そうなると先日に1位指名の可能性が報じられた浅野翔吾(高松商)が最適な人材と言えるのではないだろうか。本人は中距離打者を目指すと話しているが、東京ドームであればある程度ホームランも狙うことができ、また外野手登録で右打ちの選手が少ないというチーム事情にもマッチしている。岡本和真以来となる甲子園の大物スター獲得に期待したい。