Studyplusの使用画面
Studyplusの使用画面

 開発のきっかけは、自身の経験からくる。高校生のときに、東大にトップ合格した先輩の助言を受け、勉強記録ノートをつけていたという。

「当時は手書きで記録をつけ、グラフ化していました。自身の勉強量を可視化することの効果をものすごく実感したので、これをアプリ化できれば勉強の助けになるのではと考えました」

 Studyplusは、メモ帳のようなただの記録アプリではない。進学を希望する大学を入力すると、同じ大学を志望する者どうしでつながることができ、その勉強量を見ることができる。

「『この人はこんなに頑張っているんだ』と刺激を受けられますし、相手に『いいね』を送ることもできます。普通に受験勉強していると孤独な戦いになりがちですが、互いに励まし合うことで学習を継続できるんです」

 実際に、同社のアンケートでは半数以上が「学習時間が増えた」と回答し、「三日坊主の自分が学習を継続できるようになりました」といった声が寄せられるという。

 長引くコロナ禍で自宅学習の必要性が増す中で、大学受験講座の動画を数多く提供するのがリクルートの「スタディサプリ」だ。昨年、サービス開始から10周年を迎えた。予備校や塾で支持を得る講師陣が各科目を解説し、1授業約15分という手軽さも魅力となっている。

 開発のきっかけは「塾や予備校に通えない受験生の多さを知ったこと」と、プロデューサーの池田脩太郎さんは話す。

「大学進学を目指して予備校などに通うとなれば、平均100万円から200万円の費用が掛かります。経済的な理由から通えないという人も多く、また、地理的な要因から近くに予備校がなく、学校の授業とネット通販で取り寄せた参考書でしか勉強できないという人もいます。そうした人たちの割合は受験生の3分の1もいるんです。この教育格差を解決できたらと始めました」

 スタディサプリの個人向け基本プランは月額1980円(税別)。高校・大学受験講座の講師数は15人で、講座数は1万5千本を誇る。学校向けでは従来の科目に加えて、学習指導要領の改訂で22年度から始まった「探究学習」にも対応する。

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