安藤 いい傾向ですね。私も「GO!GO!KAI‐GO応援団」という事業で、福祉や介護の仕事について発信しているのですが、この間中学生と一緒に介護の授業を受けました。みんなしっかり考えていて、未来は明るいなと思いました。

ティー・オー・エス株式会社代表取締役の高山善文(週刊朝日ムック『高齢者ホーム2023』、写真/加藤夏子)
ティー・オー・エス株式会社代表取締役の高山善文(週刊朝日ムック『高齢者ホーム2023』、写真/加藤夏子)

高山 各都道府県でも介護の魅力を発信する取り組みをしていますね。身近に介護が必要な人がいないと、介護のイメージもわきにくいですよね。

安藤 地域のつながりが薄くなっていますしね。

高山 いろいろな団体が小・中学生の将来なりたい職業を調査していますが、介護職はランキングに入ってこないですよね。医師や看護師は人気ですが。

安藤 テレビドラマもドクターやナース系のジャンルは多いけれど、ヘルパー系は少ないですよね。

高山 安藤さんのような方に情報を発信してもらって、若い世代にも介護職を身近なものに感じてもらえるといいですね。

安藤 はい。介護職のハードルを下げられるといいなと思って活動しています。現場では、人手不足の問題もありますよね。介護の質を高めつつ、人手も増やしていくには、どうすればいいんでしょうか。

高山 介護業界に限らず人手不足なので、難しい問題ですね。僕は外国人介護士が一縷の光だと思っています。

安藤 確かにやさしく接してくださるし、国に仕送りをするという目標もあるから、志が高いですよね。

高山 僕は外国人介護士を介護施設に導入するコンサルティングもしているのですが、彼ら彼女らは高齢者に寄り添って丁寧に話してくれますよね。

安藤 やはり介護は志のある人やこの仕事を楽しいと思える人にやってもらいたいなと思います。

■膀胱内の尿の量がわかる機器が話題に

最近は介護ロボットが活用されているといった話も耳にします。

高山 国も介護ロボットの普及促進を図っていて、さまざまな製品が開発されています。入浴や排せつ、歩行などを支援するロボットがありますが、最近話題なのが排泄予測支援機器です。福祉用具として介護保険を利用して購入できます。

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