日本テレビの朝の番組は『ZIP!』へとバトンタッチして、メインの水卜麻美アナは、グレーのマットな光沢のあるブラウスに黒のスカートだった。この時間帯から、いよいよ「グレー」な服に移行していく。同時刻の番組、『NHK NEWS おはよう日本』の佐藤あゆみアナは、ノーカラーのグレーのジャケットに黒いスカート、アクセサリーはパール。『グッド!モーニング』(テレビ朝日系)の斎藤ちはるアナは首元にリボンのアレンジのある濃いグレーのブラウスだった。
この状況に、芸能評論家の三杉武さんはこう話す。
「アナウンサーたちも安倍元首相の国葬にはそれぞれ意見があるとは思いますが、局アナには服装の規定があるのでしょう。ただ、国葬を行う日本武道館から生中継している場合はともかく、朝の情報番組から一日中、黒やグレーの衣装ばかりというのは違和感があります」
とはいえ、葬儀を報道する際には、いつも以上に神経を使うこともまた事実。ある週刊誌編集者は葬儀の取材時の服装について、こんな経験をしたと明かす。
「ある著名人のお父様がお亡くなりになり、取材陣が葬儀に駆けつけました。記者は喪服、もしくは暗めのスーツだったのですが、カメラマンの多くはいつもの仕事現場での服装、またはそれにジャケットを羽織っただけ。そのことを不満に思った喪主である著名人が『喪服に今すぐ着替えてこなければ取材はさせない!』と言い出したんです。所属事務所の人を通じて、なんとか喪章をつけることで折り合ったのですが、喪章の手持ちがなかったので、近くの葬儀屋さんを探して走って取りに行きました」
27日の報道番組の服装に話を戻すと、午前8時からの番組ではグレーから黒へシフト。『めざまし8』(フジテレビ系)メインキャスターの谷原章介氏は黒いスーツに黒いネクタイ、白のポケットチーフで、朝の情報番組の中では最も喪服っぽい装い。永島優美アナは白いシャツにタイトめなかっちりとしたスカートだった。