韻シスト初の360°ライブ、全角度に向け発信する「俺らは生のHIPHOPバンド」
韻シスト初の360°ライブ、全角度に向け発信する「俺らは生のHIPHOPバンド」

 韻シストが、5月15日に開催された代官山LOOPの人気企画【360°Premium Live】に登場し、ワンマンライブを行った。

 【360°Premium Live】とは、客席の真ん中にステージを設置し、観客が演奏者を360度囲むという代官山LOOPの看板イベントだ。どの席からも驚くほどアーティストへの距離が近く、一体感あふれる空間でライブが行われる。

 会場が暗くなると、まずステージの中心にTAROW-ONE(Dr.)、TAKU(Gt.)、SHYOU(Ba.)が登場。本人たちにとっても初めて目の当たりにする景色ということもあり、ゆっくり演奏を始めながら、思わずTAKUが「すごい雰囲気やなぁ」と口にする。そして3人の韻シストBANDが鳴らすグルーヴに客席も自然と体を揺らし、2MCのBASIとサッコンが登場するやいなや、観客は総立ち。会場の熱気がも急上昇し、BASIの「俺らは生のHIPHOPバンド」という言葉が、ひしひし伝わってくる。

 第一部では、「90’s Night」や「焔」を披露し哀愁を漂わせつつ、アッパーな「On&On」や「Neighbor food」ではコール&レスポンスで会場は常に揺れ続けた。冒頭から、一気に創り上げられたオーディエンスとの一体感は距離が近いからだけでなく、テクニックはもちろんのこと、つい音に体を任せたくなる彼らの“グルーヴ”や“リズム”によるもの。BASIが「韻シストの音楽は、惹きつけられるものがある。だから自然と音にノレるやろ?」とステージ上で語っているように、スタイリッシュさとソウルが兼ね備わる非常に“独特”なグループだと感じさせられた。

 第二部は、4thアルバムの中から「120%」からスタート。そして、昨年TOWER RECORDSにて歌姫とのコラボレーション企画をスタートした韻シストは、第一弾のChara×韻シスト『I don’t know』について「ほんまに、幸せな時間やった」と振り返り、一夜限りの韻シストメンバー5人だけでの演奏を披露した。続いて、「一丁あがり」で「一丁あがり」「You got it!!」のコール&レスポンスや、MCの二人が客席にまみれながら歌うパフォーマンスで会場を盛り上げ、第二弾コラボシングル、PUSHIM×韻シスト「Don’t stop」の中から「Dear」を披露。本作は、2013年に韻シストがリリースしたアルバム『HIPSTORY』の収録曲だが、コラボシングルの中でPUSHIMがカバーしている。SHYOUはレコーディング時を振り返り、「最高でしたね。今日は僕の歌い方がPUSHIMさんみたいになると思う」と笑いを誘いつつも、しっとりと歌い上げ、客席のファンとともに、MCの二人までも感慨深く聴き入った。最後は、ラストの盛り上がりにふさわしい「哀愁のチューン」で本編は終了した。  アンコールでは、サッコンが改めてグループの絆を噛みしめ「Dearを聞いて、ほんまにバンドやってて良かったと思った。速く走るだけやったら1人で走る方がいいけど、遠い距離を走るなら1人じゃ無理やから仲間と行けっていう言葉がある」と素敵なメッセージを贈るはずが、しんみりした空気の中、大事なところを噛み、メンバーや観客から一斉に突っ込みが入る。なんとも大阪人らしい締めくくりによって「レッツ☆ダンス」を演奏し、幕を閉じた。タワーレコード企画の第2弾、韻シスト×PUSHIMによるエモーショナル溢れる「Don’t stop」は現在発売中で、今後2組が共演を果たすステージも予定されている。

◎公演概要

【韻シスト ワンマンライブ~360°Premium Live~@代官山LOOP】

日程:2015年5月15日(金)

会場:代官山LOOP

セットリスト:

<1部>

01. skit

02. Daily A Life

03. On&On

04. 90’s Night

05. Move it remix

06. 焔

07. Big N

08. Neighborfood

09. Insist[チェイサー]

<2部>

01.120%(instrumental)

02.Check 1.2

03.I don’t know

04.一丁あがり

05.NEW TRACK

06.Bird

07.NO IDEA

08.Dear

09.哀愁のチューン <encore>

レッツ☆ダンス

Photo by オカメラ SLD Entertainment. Inc