細田博之氏が公表した紙1枚の文書
細田博之氏が公表した紙1枚の文書

 細田氏については以前から、教団関連団体のイベントに参加していたことが明らかとなり、メディアにも指摘されていた。しかし、自民党が所属国会議員に旧統一教会との関係について行った点検では、議長として自民会派を離脱していることを理由に対象外とされた。実際はあれだけの接点があったにもかかわらず、だんまりを決め込んできたのだ。

 そうした姿勢に党内からも、「派閥の会長を務めた細田氏や安倍(晋三)元首相が除外されているのは問題だ」といった意見も出て、対応を求められ、ようやく出したのが紙1枚。書かれた内容からも、細田氏がこの件に真剣に対応しているようには思えない。

 たとえば、文面にあった国際会議。「招待があったから挨拶した」と簡素な書き方をしているが、その会議とは、愛知県で開かれた旧統一教会の関連団体「天宙平和連合」(UPF)の会合で、旧統一教会の韓鶴子総裁も韓国から日本に来ていた。

 その前であいさつした細田氏は、

「韓鶴子総裁の提唱によって実現した、国際指導者会議の場は大変意義が深い」

「今日の会議の内容を安倍総理(当時)に早速報告したい」

 などと手放しで持ち上げていたのだ。

 旧統一教会の現役信者によれば、

「韓鶴子総裁がお越しになるので、国会議員のあいさつはとても重視されました。そのなかで、関係が深い細田派(当時)の会長、細田氏への依頼となった。あいさつでは、細田氏は安倍元首相の名前まで出してくれて、旧統一教会としては非常にありがたいものでした。細田氏の参加した会合の翌日には、信者4万人を集める集会が予定されていたので、より効果があったのです」

 と話し、こう続ける。

「UPFは関連団体とされていますが、旧統一教会そのものです。21年9月のUPFの会合に、安倍元首相がビデオメッセージで『韓鶴子総裁をはじめ、みなさまに敬意を表します』とあいさつしました。細田氏の会合でのあいさつは、安倍元首相にお願いする際にも効果があったと聞いています」

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UPFの書籍を旧統一教会が編集・発行