ハロウィーン気分のpecoさん(本人インスタグラムより)
ハロウィーン気分のpecoさん(本人インスタグラムより)

 強く怒ってしまったときは、落ち着いたときに、仲直りするようにしています。今回も私が「怒ったりして、ごめんね」と言ったら、息子がコショコショ話で、「こわいものが好きだから、いっぱい怒っても全然いいよ」と言ってくれました。その言い方がとてもかわいかったのと、「なんて優しいだろう」って思いました。

 私は怒るとき、できるだけ標準語で怒るように心がけています。関西弁で怒ると、めっちゃきつく聞こえたりするんですよね。標準語でしゃべるだけで、3倍くらい優しくなれているように感じています。

 例えば、関西弁で「ほんまええかげんにしーや」というところを、標準語だと「そろそろやめようね」と変わります。関西弁は、怒りの度合いが最大で10だとして、5くらいの怒りでも、「ほんまいいかげんにしーや」っていうと、めっちゃ怒っているように聞こえるんです。

 怒るときではないですが、公園に行って子どもが転んだときに、関西での私なら「いけるそんなもん、自分で立ち!」と言うところですが、今の私は標準語で「大丈夫、〇〇(息子の名前)なら立てるよ!」と言います。標準語にするだけで、優しいママになれているんじゃないかなと思っています。

 地元の大阪で子育てをしていたら、まったく違う子育てになっただろうなと思うことがあります。今年のゴールデンウィークに実家に帰ったとき、遊園地の「ひらかたパーク」に行ったんです。子ども用のおばけ屋敷があって並んでいたら、前にいた4歳くらいの男の子が「やっぱり怖い」と言い始めたんです。そしたら、そのお母さんが「行きたいのか行きたくないのか、どっちやねん!」「どっちかに早よせーや」とキレてて。

 たぶんこのキレかたを東京の人が見たら、「なんてひどい」と思うのかもしれませんが、私からすると「わかるわかる」と共感してしまうんです。「本来の私の姿はこっちだな」って。

 実際、息子に怒るとき、標準語と関西弁の半々くらいになっているかもしれません(笑)。息子には標準語の優しい感じのしゃべりかたを身につけてほしいなと思っています。

(構成/AERA dot.編集部・吉崎洋夫)

自宅の飾り物(本人インスタグラムより)
自宅の飾り物(本人インスタグラムより)
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