通算8週目の首位を獲得し、いまだ20万枚の週間セールスを記録している、テイラー・スウィフトの『1989』が今週の全米アルバム・チャートNo.1となった。
240,000枚と、10週目をむかえたとは思えない異例の週間セールスを獲得している『1989』。シングル「ブランク・スペース」が7週間のNo.1をマーク(今週2位)、アルバムからの1stシングル「シェイク・イット・オフ」も再び7位に上昇し、TOP10内に2曲を送り込んでいる。アルバム集計の改変により、2曲のシングルのポイントが、『1989』のアルバムセールスに大きく反映しているものと思われる。
その改変により、アルバムの順位を伸ばした作品が今週は特に目立つ。
シングル「シンキング・アウト・ラウド」が4位に上昇した、エド・シーランの『x(マルティプライ)』が3位に、「テイク・ミー・トゥ・チャーチ」が3位に停滞中のホジャーのデビュー作『ホジャー』が6位に、「アイム・ノット・ジ・オンリー・ワン」と「ステイ・ウィズ・ミー」が大ヒット中のサム・スミスの『イン・ザ・ロンリー・アワー』は4位に、それぞれシングルヒットの影響を受けて上昇している。
10位に停滞中の、アリアナ・グランデの2ndアルバム『マイ・エヴリシング』もそうだろう。アルバム集計の改変により、シングル曲がヒットしているニューアーティストには、有利なチャートになった。
一方、実売のみでポイントを稼いでいるのは、5位と8位にランクインしている2枚のサントラ盤。
まず、昨年から映画ともに大ヒットを記録している5位の『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』は、2014年度の年間全米興行収入で首位を獲得したことを受け、年末から集客を伸ばしサントラ盤も比例してセールスを伸ばした。
続いて、先週の19位から8位へ、一気にジャンプアップしたのは『イントゥ・ザ・ウッズ』のサウンドトラック。ディズニー映画の最新作で、こちらもクリスマスから年末にかけて、一気に興行収入を伸ばし、上昇した。
昨年全世界で大ヒットを記録した、『アナと雪の女王』も、この『イントゥ・ザ・ウッズ』と同じチャートアクションをしたことで、春先まで首位を独占した。よって、本作も“アナ雪・フィーバー”に続く大ヒットを期待できるかもしれない、ということ。日本では、 2015年3月14日(土)に公開予定。こちらも、アナ雪と同じ公開日(2014年3月14日)に合わせている。
次週からは、特にグラミー賞関連の作品がセールスを伸ばしてくることが予想される。シングルのヒットがあるとはいえ、エド・シーランやサム・スミス、ホジャーのアルバムが順位を伸ばしているのも、グラミー賞のノミネートが決定したことを受けた結果だ。開催は、日本時間2月9日。春先までは、グラミー賞での受賞作品が、アルバムチャートを大きく変動させるのが、毎年の全米チャートの特徴でもある。