2016年から加わった近藤春菜さんも、やっていくうちに加藤さんに感化されたのか、覚悟を持った意見を言うようになった気がした。

 そうなんですよね。加藤さんはあの番組に覚悟をもって挑んでいる。それが一緒にいる出演者の気持ちも変えていくし、スタッフの気持ちもどんどん強くしていく。

 そして来春での終了が発表された。ネットニュースでは色々な憶測が勝手に書かれているが、僕は単純にテレビを作る側として、17年間番組が続くことって凄いことだと思うんです。

 だから「終了」じゃなくて、僕は、「めでたく終わりを迎える」と思いたい。思うべきだ。

 ここ数年の加藤さんのあの番組での覚悟はすごかったと思う。おかしいと思うことはハッキリおかしいと言った。

 今、テレビのニュースやワイドショーでは、様々な「忖度」で扱われないニュースも多い。視聴者がそのことに一番気づいているのに、それを普通にスルーしてしまうことも多いなか、加藤さんはその違和感を違和感として訴える。

 覚悟が生んだ勇気と正義。本当に格好いいキャスターだと思う。

 ここから残りの4カ月ちょっと。「スッキリ」が楽しみだ。僕は加藤さんの仕事は芸人であると思っている。キャスターを17年間行ってきた芸人・加藤浩次、最後に本当にスッキリするまでの姿。見届けたい。

お笑いタレント・加藤浩次さん
お笑いタレント・加藤浩次さん

鈴木おさむ(すずき・おさむ)/放送作家。1972年生まれ。19歳で放送作家デビュー。映画・ドラマの脚本、エッセイや小説の執筆、ラジオパーソナリティー、舞台の作・演出など多岐にわたり活躍。パパ目線の育児記録「ママにはなれないパパ」(マガジンハウス)が好評発売中。漫画原作も多数で、ラブホラー漫画「お化けと風鈴」は、毎週金曜更新で自身のインスタグラムで公開、またLINE漫画でも連載中。「インフル怨サー。 ~顔を焼かれた私が復讐を誓った日~」は各種主要電子書店で販売中。「愛の掛け惨」がLINE漫画で連載中。コミック「ティラノ部長」(マガジンマウス)、長編小説『僕の種がない』(幻冬舎)が発売中。企画・脚本を担当したABEMAオリジナル連続ドラマ「覆面D」が配信中!

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鈴木おさむ

鈴木おさむ

鈴木おさむ(すずき・おさむ)/放送作家。1972年生まれ。19歳で放送作家デビュー。映画・ドラマの脚本、エッセイや小説の執筆、ラジオパーソナリティー、舞台の作・演出など多岐にわたり活躍。

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