鳥の群れに球場を占拠され、試合が中断するハプニングが起きたのが、9月20日のロッテvsオリックスだ。
騒動が起きたのは、オリックスが2対1とリードした6回表の攻撃中。細かい雨が降りつづくなか、先頭の吉田正尚が左翼フェンス直撃の二塁打を放ち、1死後、紅林弘太郎の三塁線内野安打で一、三塁とチャンスを広げた直後、海側のバックスクリーン方向から約30羽の野鳥の群れが飛来してきた。
鳥たちは本塁方向から外野方向を気ままに行ったり来たりし、時折、地面近くまで低空飛行するため、プレーの妨げになり、試合は一時中断した。
両軍ナインも仕方なくベンチに戻って見守っていたが、鳥たちは一向に出ていく気配がない。そうこうしているうちに、別の群れも加わって50羽以上に増えてしまった。
そこで、球場側は場内アナウンスで観客たちに予告したうえで、照明を落とした。
2017年8月30日の楽天vs西武戦で、Koboスタ宮城を占拠した約100羽の野鳥の群れを追い払ったのと同じ手を用いたのだ。
だが、「頃はよし」と見計らって再点灯すると、“消灯効果”で群れは小規模になったものの、鳥たちは依然としてグラウンド内を飛び回り、その後、人工芝の上に降り立つと、のんびり羽を休めて動こうとしない。
埒のあかない事態にしびれを切らしたのが、ロッテの角中勝也だった。
「いい加減にしろ!」とばかりにバットを持ってグラウンドに飛び出し、人工芝の上で休んでいた“標的”に向かって突進すると、さすがの鳥たちも慌てて外野方向へ逃げ去った。
角中は昨年6月18日の西武戦でも、打席から突然マウンドに向かい、バットでボールの軌道上に落ちてきたクモの巣を払いのける動画が人気を呼んでおり、2年続けて“番外スイング”でヒーローになった。
公式記録員も頭を悩ませるような珍プレーが見られたのが、5月27日のオリックスvs中日だ。
6回、三ツ俣大樹の二塁打で3対0とリードを広げた中日は、なおも1死二塁で、阿部寿樹が中前安打を放った。