
「はい」と答えた人への「内申点は、受験の結果にどのくらい影響すると思いますか?」という問いについては、「かなり影響する」が28.6%、「まあまあ影響する」が35.3%と、約6割強の保護者が内申点は入試に影響すると答えた。
実際、内申点が高校の入試結果にどの程度影響するかは都道府県や高校によって異なる。例えば、東京都立高校の場合、学力検査70%、内申点30%の割合で合否判定を行っている。となりの埼玉県の場合、内申点の占める割合は高校によって異なり、40~60%と幅がある。いずれにせよ、内申点が入試の結果にかなり影響するのは事実だ。
内申点として評価される内容は自治体によっても異なる。都立高校入試の場合、内申書の加点対象は評定(成績)のみで、部活動などは評価の対象外である。
先の大宮北高校の場合、内申点は350点満点で、そのうち評定が270点と、8割近くを占める。一方、部活動の成績や生徒会活動(会長など)の「特別活動等の記録」の配点は60点、資格取得などの学外の活動を記入する「その他の項目」は20点だ。
同校の入学者選抜の資料には、成績以外で加点される項目が詳細に記されている。
生徒会活動は「生徒会長など」。部活動は「実績に応じて得点を与える」「主催団体・予選の有無・大会規模等を考慮する」。資格取得については、「漢字検定準2級、英語検定準2級、数学検定準2級以上の資格を取得している場合などに得点を与える」、といった具合だ。

アンケートに戻ろう。内申点を意識している人への「内申点を上げるために気をつけていること、努力していることはありますか?」という問いについて、「ある」と回答した人の割合は43.5%。内申点が入試結果に及ぼす影響の大きさを考えると、意外と低い数字である。
努力している具体的な内容をみてみると、「普段の勉強が大事」(愛知・中3男子父)、「テストで確実に得点を上げる」(宮城・中2男子母)、「主要科目の定期テストの得点アップ」(静岡・中3男子父)など、内申点の大部分を占める「成績」を上げるための正攻法を挙げた人は意外と少なかった。一方で多かったのが、部活動や生徒会活動について。さらには「服装やあいさつ」(静岡・中1男子父)、「校則を守る」(岡山・中3男子母)など、内申書に書かれないことを回答した人も少なくなかった。