その他、東洋大のエース・松山和希(3年)がエントリー外となったことは残念だが、まだまだ期待のランナーは多い。特に中央大のエース・吉居大和(3年)は注目度大。前回の箱根では1区で15年ぶりの区間新、従来の記録を26秒更新するインパクト大の走りを見せ、今年も出雲1区で区間1位、全日本6区で区間新と、そのスピードを惜しみなく披露した。今回の箱根でも1区出走が有力と言われているが、吉居が周囲から厳しくマークされるのは必至だ。2区候補の中野翔太(3年)も力のあるランナーだが、疲労によって全日本を回避しており、コンディション面に不安がある。古豪復活で上位を狙う戦力が整っている中央大。中野の調子が思うように上がらなかった場合、吉居を2区に配置する可能性もある。

 そして毎回「花の2区」を盛り上げる留学生ランナーでは、前回の箱根2区で区間2位タイの記録(1時間06分41秒)をマークした創価大のフィリップ・ムルワ(4年)が今回も2区で出走予定。10000mの持ちタイム(27分35秒29)は、今大会出場校全ランナーの中で田澤廉(27分23秒44)、イェゴン・ヴィンセント(27分24秒42)に次ぐ3番目の速さ。さらに国士舘大のピーター・カマウ(2年)も注目のランナーで、山梨学院大からはジェームス・ムトゥク(1年)、もしくはボニフェス・ムルア(4年)が2区で出走予定。彼らも間違いなく区間賞争いに加わってくるはずだ。その他、大東文化大のピーター・ワンジル(2年)、城西大のヴィクター・キムタイ(1年)が現段階では他区間を走ることが濃厚だが、意表を突いて2区に登場することも考えられる。

 激しい順位変動による白熱の戦いが期待できる「花の2区」。田澤を筆頭に例年以上に実力者が多く揃う今回は、よりハイレベルな戦いが予想される。1月2日、午前8時の号砲の後、2区への襷リレーは午前9時過ぎ。歴史に残る名勝負が始まる。

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