つみたてNISA、iDeCoなどの知名度も上がってきて、投資に関心を持つ方が日本でも増えています。しかし、「その前に見落としてはいけないポイントがある」とハーバード大卒で投資歴25年以上のパトリック・ハーラン(パックン)は断言します。そのポイントとはいったい? いまさら聞けない「お金の基本」もしっかりカバーした、パックン初のお金の本『パックン式 お金の育て方』から一部を抜粋・再編して公開します。
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■まだ投資を始めるべきではない状況ってどんな感じ?
以前の記事、「『100円分我慢した』ではなく『100円儲かった!』 ハッピーな“節約”メンタルの作り方をパックンに聞く」でも紹介しましたが、お金を育てるには、まず「そのうち資金」と「エマージェンシー資金」を確保することから始まります。
そして、これらの資金が準備できたら、早速……賢く借金返済しよう!
はい、まだ投資を始めるべきではありません。
実は、日本ですでに投資を始めている方の中には、この点を見落としてしまっている人も少なからずいます。
でも、実は、借金返済は投資と同じような効果があります。
しかも、金利や手数料を節約できるし、リスクがつきものの投資と違って、損をする可能性はゼロです。
クレジットカードの分割払いやリボ払い、消費者金融など、高い金利が付く借金はとても危険です。これらのサービスは「手元にお金がなくても買い物できる!」という便利さはありますが、借りたお金をすぐ返さないと、金利がついて支払額がどんどん高くなります。
お金の借り方によっては「金利」ではなく「手数料」など呼び方が異なるけれど、いずれにしても年率で15~20%の「何か」がかかることは覚えておきましょう。
ちなみに日本では2010年から次のとおり、金利の上限が定められています。この上限を超えた金利は無効なので、日本の法律が守ってくれます。
借金の上限は、次のページにまとめておきました。