日本周辺には3つの台風、9号、10号、11号。目先、21日にかけて大雨をもたらすのは20日に発生した11号。北海道は1か月分の雨量が一気に降る恐れも。関東も大雨に警戒。
この記事の写真をすべて見る目先警戒11号!前線+台風で北海道は大雨の恐れ
台風9号、10号に続き、20(土)午前9時に台風11号が発生。目先、警戒が必要なのはこの台風11号!発生順位は9号、10号より遅いですが21(日)にかけて北海道から関東に大雨をもたらす恐れがあります。台風11号は20日(土)夜には関東の東海上、21日(日)の朝は東北北部付近、22日(月)には北海道の北で温帯低気圧に。足早に関東から北海道をかけぬけていく予想です。関東から北海道は台風から熱帯の空気が流れ込み、所々で激しい雨に。特に、北海道は21日にかけて前線が停滞するため、前線+台風=大雨のパターンです。21日正午までの24時間雨量は北海道の太平洋側では多い所200ミリ、さらに22日にかけても100ミリから200ミリの雨が予想されています。8月の1か月分の平年雨量が、札幌や旭川、釧路で130ミリくらいなので、いかにこの予想雨量が危険かがわかります。北海道は先日17日に台風7号が襟裳岬付近に上陸。十勝地方の足寄町などでは住宅が広く水につかる浸水被害がでたばかりです。地盤の緩んでいる所もあるため、引き続き土砂災害や河川の増水・氾濫、低い土地の浸水などに警戒し、太平洋沿岸では強風や高波に注意が必要です。
関東も大雨に警戒!
20日昼前は東京都心で1時間に47ミリの激しい雨が降り、渋谷区にある渋谷川・古川に一時氾濫危険情報が発表されました。関東地方は台風11号から湿った空気が流れ込むため21日にかけて大気の状態が非常に不安定に。局地的には1時間に50ミリ以上の非常に激しい雨が降る恐れがあります。アンダーパスなど低い道路は一気に水がたまり走行中の車に影響がでる恐れがあるため注意が必要です。
11号の次は9号に警戒!
台風11号のあとは、台風9号に警戒が必要です。22日から23日かけて近畿から関東直撃の恐れもあります。また、台風10号は本州の南海上を西へ進みますが、海水温の高い海域を進むため発達する恐れがあります。来週後半はこの台風10号の動きにも警戒が必要です。
過去のトリプル台風は?
【トリプル台風(一日で3個発生は】
過去、トリプル台風(3つの台風)が日本付近に影響を与えたのは1999年8月19日15時に10号、 8月20日の9時に11号、 8月20日15時に12号が発生。2013年には12号、13号、14号が、2010年にも6号、7号、8号が相次いで発生しています。一日で3個発生ではありませんが、昨年2015年7月の9号、10号、11号も日本周辺に3つの台風がならびました。
【台風発生ラッシュ】
今年は台風1号の発生が遅く、7月3日にようやく発生。統計史上2番目に遅い台風1号となりました。ただ、7月24日に台風2号が発生してからわずか1か月弱の間に10コの台風が発生!7月も8月も平年の台風発生数を上回っています。また、今年は夏の高気圧が西と東に分かれ、その間が台風の通り道になるため、本州を直撃しやすいコースが多くなっています。今後も台風の動きに注意が必要です。
※なお、天気予報は生ものです。最新の台風情報、天気予報をこまめに確認して下さい。日直予報士でも随時最新の予報をアップしていきます。