改めて何が面白いかって、当時の地方局のほうがまだユルいんですよね。東京のキー局は、昭和40年代でも「それは撮影したらマズいだろう」という暗黙のルールがあったけど、地方局はおかまいナシなところもあった。
だから、全国放送の番組でも昭和の映像を振り返る番組はあるけど、地方局のもののほうがガッツリ面白い! カメラ1台で動いているし、リポーターもその地方の方言だし、グイグイ食い込んでいる。「まじもん!」にこの企画で出演するのは4回目ですが、それでもまだまだかなり面白い映像だらけでした!
その企画の後半で、若いカップルに携帯電話を使わないで「何時にどこ」と待ち合わせをさせる実験をしたんです。ロケバスで、カップル別々のところに連れて行って待ち合わせをするんですが、まぁ~僕ら世代にはわからないドラマがうまれるんですよ!
僕ら世代は例えば「渋谷のハチ公前に1時ね」って、待ち合わせができたわけじゃないですか!? その企画の発想自体も面白いけど、この待ち合わせ、最後はどーでもいいことなんですが感動をうむんですよ! 『まじもん!』の企画は地方局ならではの試行錯誤しながらの賜物だと思います。
お金がない、人手が足りない、でも面白いものは作りたい……とか、人間って、結局、考えに考えたその先に何かしらのアイデアが出てくるのかなと思った。クリエイティブなことは、不利な状況のときのほうがむしろアイデアは浮かぶのかなとも考えたりします。
今回のような地方局の企画の話を聞いて「これは面白い!」と思ったので、声をかけていただいてお仕事に関われたことをありがたいと思っています。
■カンニング竹山/1971年、福岡県生まれ。オンラインサロン「竹山報道局」は、2021年4月1日から手作り配信局「TAKEFLIX」にリニューアル。ネットでCAMPFIRE を検索→CAMPFIREページ内でカンニング竹山を検索→カンニング竹山オンラインサロン限定番組竹山報道局から会員登録