今年4月から採用される高校英語の教科書『MY WAY English Communication II』(三省堂発行)の中に“An Encouraging Song”というタイトルで、ZARD/坂井泉水や代表曲「負けないで」を取り上げていることが分かった。
テキストの中では「負けないで」が、1995年の阪神淡路大震災や2011年の東日本大震災の際に世の中の多くの人々を励ました話。1994年には選抜高等学校野球大会の入場行進曲に採用された話などが紹介され、作詞を手掛けた坂井泉水が言葉にこだわり、制作に精力を注ぎ完成させたことなどが伝えられている。なお、教科書は現時点で全国約400の高校で採用されることが決まっている。
また、2007年 坂井泉水の逝去後、ライブやプロモーション・ビデオをもとに構成し、定期的に行ってきたフィルム・コンサート【ZARD Screen Harmony】を、今年も5月25日に大阪・堂島リバーフォーラム、5月27日に東京・日本青年館で開催することが決定した。
◎ZARD/坂井泉水、「負けないで」を取り上げた発行元の三省堂のコメント
メロディーと共に流れてくる歌の歌詞には、人間の心に希望や勇気を与えてくれる強い力があります。特に、16歳から18歳という高校時代は、ものごとや環境に対して多感な時期でもあり、また、受験のこと、友人関係のこと、家庭のこと、クラブ活動のことなどで悩むことも多い年代でもあります。その中で、それらに負けることなく自分の生きていく道に向かって突き進んでいくことは、ほとんどの人にとって並大抵のことではありません。しかし、人は何とかしていろいろなやり方でそれを乗り越えていかなくてはなりません。このような時に、自分の心に希望や勇気を与えてくれる大きな役割を果たしてくれるものの一つが、音楽であり、歌です。
自分の好きな歌をひとりそっと心の中で口ずさむことによって、くじけそうな体の中から不思議に力が湧いて来ることを経験された人は多いことと思います。このような歌は世の中にそうたくさんはないと思いますが、その一つがZARDの坂井泉水さんが作詞した「負けないで」という曲です。この曲は約20年間色褪せることなく今もって若者の間で、“人生の伴走歌”として歌い継がれてきています。
その秘密は何かと言いますと、それは坂井泉水さんが何度も何度も繰り返し繰り返し練り直して完成させた歌の歌詞にあります。打ち萎れた心、挫折感を味わった心の状態の時、ひとりそっと口ずさむことによって、自分の味方になっていっしょに人生を走ってくれる歌。その歌詞が自分を励ましてくれ、くじけそうな気持ちを振るい立たせてくれるのです。歌詞に込められたメッセージの受け取り方は、その人それぞれの環境や状況によって違うかもしれませんが、人生の応援歌としての役割は誰に対しても同じです。
これらのことを、英語教育という「ことば教育」の一環として考えてみたときに、「ことば」という目には直接みえないものですが、この「ことば」そのものがもっている大きな測りしれない「魔法の力」に気づいてもらい、そして、この多感で悩み多い高校時代を強く乗り切っていってもらいたい。そのような思いを込めて、ZARDの「負けないで」を教材として取り上げさせていただきました。
◎【ZARD Screen Harmony 2014】
5月25日(日) 大阪・堂島リバーフォーラム
第1部 開場14:30 / 開演15:00
第2部 開場17:30 / 開演18:00
5月27日(火) 東京・日本青年館
第1部 開場15:30 / 開演16:00
第2部 開場18:30 / 開演19:00