「春季キャンプの状況を見てからにはなるが、ローテーションの一角に入ってくるはず。手術とはいえ前田のケースはそこまで重症ではなかった。クリーニングの延長線上にあるもので、休養と体のケアができたと思えば良い。経験と実績は十分なので、試合勘が戻れば問題ない」(MLBアジア地区担当スカウト)

「手術以前のパフォーマンスを取り戻すのはもちろん、それ以上の成長を目指しているはず。完全復活をアピールすることで、今オフは本人の希望に沿った形で選択肢が広がる」(大手エージェント会社関係者)

 今年はメジャー移籍時にドジャースと結んだ8年契約の8年目。オフにFAとなるため、年俸が高騰するメジャーで良い契約を掴み取るためにも結果を残したいところだ。だが、将来的には日本球界に復帰したいとも語っている前田は今季で35歳。タイミング的に「NPBに戻るのでは」という声もある。

「昔からメジャーに対する憧れや夢のようなものは、そこまで大きくなかったように感じた。野球人として自分のレベルを知り、最高の舞台で力を試したかったのかもしれない。世界一(ワールドシリーズ制覇)へのこだわりがなければ、やり切ったと感じた段階で日本球界への復帰もあるかもしれない」(高校時代から知るスポーツライター)

 そして、仮に日本球界に復帰となった場合、プレーするチームはやはり古巣となるのだろうか。

「(メジャー移籍後も)広島との良好な関係は変わらない。マエケンは義理堅い男なので、オーナーをはじめ、球団関係者、元チームメートへの連絡を欠かさない。在籍時に黒田博樹が広島へ復帰したのを間近で見ていたこともあり、同じような道を選んでもおかしくない」(広島担当記者)

「仮に日本球界復帰となった場合はお金ではなく、ファンの熱意なども含め本気で必要としてくれる球団となるでしょう。そうなると広島しか考えられない。NPB他球団の可能性があるとすれば、広島側と条件面で大きな開きがある場合。もちろん絶対に欲しい選手だが、現状では付け入る隙はなさそう」(在京球団編成担当)

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