前田は2016年からメジャーに移籍したが、入れ違いでその年から広島はリーグ3連覇を果たした。前田は在籍時が低迷期だったこともあり、NPBで優勝の経験はない。逆に2015年にメジャーから復帰した黒田、そしてベテランになって広島に戻った新井貴浩は、常勝軍団へと変貌するチームの中で大きな役割を果たし、リーグ制覇も経験した。その黒田、新井と渡米前に一緒にプレーしていることが前田の“決断”に影響を及ぼすかもしれない。
「マエケンは3連覇の前に渡米したが、チームが変わっていくところを見ている。2人(黒田と新井)の姿からお金ではない野球選手の本当の価値を学んだ。今季から新井は監督に就任し、チームも再建期にも入っている。必要とされれば戻ってくる可能性はある」(広島担当記者)
広島関係者は復帰を心待ちにしているようだが、今季のパフォーマンスがなにより重要だ。どのような道を選ぶにしても、まずは手術前のような高いパフォーマンスを見せることが最初の一歩となる。オフの去就が日米で注目が集まるようなピッチングを期待したい。