森容疑者が販売していたアダルトサイトを確認すると、売り上げランキングのベスト10に森容疑者の盗撮写真が入っているのがいくつもあった。

 そうした“実績”を積み重ね、「カリスマ撮り師」と呼ばれるようになったのだろうか。

 京都府警の調べでは、アダルトサイトなどで、10万回以上のダウンロードがあったという。

「昨年12月に森容疑者の自宅を家宅捜索した。スマートフォンは、新しい機能のついた機種が出ると、買ってテストを繰り返していたようだ。毎週、何度かショッピングモールに出かけては女性を物色していた。自宅もショッピングモールに行きやすく、鉄道の利便性の良い場所にしていた。ショッピングモール側は森容疑者の不審な動きには気づいていなかったらしい。森容疑者は『熟練した腕を試してみたかった』『カリスマ撮り師と呼ばれ、認められた気がした』と話していた」(捜査関係者)

 容疑を認めているという森容疑者。「被害者」は多数にのぼる。今後、どのような展開が予想されるか。

 元東京地検検事の落合洋司弁護士は、

「過去に刑事事件になるようなことがないのであれば、罰金刑の可能性もあります。しかし、利得が大きく、計画性、悪質性が高いとみられるので、検察は公判請求して裁判にするとみられます。ただ、容疑を認めている現状からすれば、執行猶予付きの有罪判決が濃厚ではないでしょうか」

 と話している。

(AERA dot.編集部 今西憲之)

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今西憲之

今西憲之

大阪府生まれのジャーナリスト。大阪を拠点に週刊誌や月刊誌の取材を手がける。「週刊朝日」記者歴は30年以上。政治、社会などを中心にジャンルを問わず広くニュースを発信する。

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