The Sketchbook 目標のAXワンマンでギネス挑戦を表明
The Sketchbook 目標のAXワンマンでギネス挑戦を表明

 一昨年にアニメ『SKET DANCE』のオーディションより選ばれ、今年はアニメ『キングダム』第2シリーズでエンディングテーマも担当している3人組バンド The Sketchbookが、9月28日にSHIBUYA-AXでワンマンライブ【up to you】を開催した。

メンバーそれぞれのライブ写真


 “未来を切り開く勇気”と掲げ、このライブを目標に3つの企画をスタート。約半年で100本のステージを敢行したり、各イベントで写真を撮影して今回の会場で披露した“スケブトレイン”のオブジェを作成したりと、3人は活動の全てを集約させる勢いで当日のライブに懸けてきた。

 夏には3rdアルバム『12』をリリースし、より本格的なバンドに成長したことを表明してみせた彼らだったが、SHIBUYA-AXのステージ上で見せたパフォーマンスの数々は、それすらも凌駕するくらいに堂々としていた。

 「SHIBUYA-AX、遂に来たぞー!」と元気よくライブをスタートさせると、この2年間で発表してきたアッパーチューンを次々に披露。多田宏(vo,b)は「今日は俺、攻めていきます!」と宣言したが、エレクトロな4つ打ちで新境地を見出した「フラッシュバック」、デビュー当時より路上ライブを精力的に行っている彼らの原点ともいうべきアコースティックスタイルで演奏した「キオク -unplugged-」と、バラエティに富んだアクトで会場を盛り上げていく。


 また、初めこそ緊張の色合いを感じさせていた3人だが、中盤からはより伸び伸びとした痛快なプレイが目立つようになってきた。渡邊悠(dr)はソロパートが用意されており、緩急をつけたプレイやスティック回しなど、見事なテクニックを披露。堅実さとダイナミックさが絶妙のバランスで共存するハイスキルな腕前で観衆を魅了した。

 一方、紅一点の小原莉子(g)はステージを行き来しながらメンバーや観客とアイコンタクトを取っていく姿がキュートだったが、ひとたびリフやソロパートになれば、つんざく金切り音や強烈なフレーズで圧倒。The Sketchbookのサウンドにおける攻撃性を象徴するそのプレイは、かつてメンバーから“ラストサムライウーマン”と呼ばれていたことを思い出させる勇姿だった。

 そしてこの日は、9月25日にリリースしたばかりのニューシングル『明日へ / Exit』のタイトルトラック2曲も披露された。中でも終盤に向かうステージを壮大に彩ったミドルバラード「明日へ」は、3人の奏でる力強いサウンドに気持ちが鼓舞されるエネルギッシュな快作だ。多田の伸びやかな歌声も清々しく、ライブ映えのする1曲といえるだろう。


 本編ラストをメンバーや観客全員で合唱する「over the station」で締めくくり、バースデーケーキが用意されたアンコールで再登場した彼らは、重大発表も行った。1つは、文房具のスケッチブックに皆からメッセージを集めてギネス記録にチャレンジするプロジェクトをこの日より始動させること。そしてもう1つが、来年9月28日にもワンマンライブを行うということだ。

 多田は最後、瞳いっぱいに涙を溜めながら、“みんなをつつみ込む音楽”をこれからも続けていくと約束した。そして記念すべき1日にして大きな目標だった初のSHIBUYA-AXワンマンのラストソングとして彼らが選んだのは、メジャーデビュー曲「道」だった。2年前の9月28日、この楽曲でバンドとしての第一歩を踏み出したThe Sketchbookが、今度はこの「道」から新たな挑戦に乗り出すのだ。

 なお、10月には東名阪で開催される【音槍 ~oTOlaNcE~ vol.4】にも出演することが決定している。


◎ワンマンライブ【up to you】
2013/09/28(土) at SHIBUYA-AX
セットリスト:
01.Message
02.Funny Bunny
03.スプリット・ミルク
04.クラック
05.やまない声
06.ウォーターカラー
07.フラッシュバック
08.僕にできること
09.Exit
10.キヲク -Unplugged Ver.-
11.ドラムソロ
12.シークレット
13.21
14.Mirror
15.Image
16.明日へ
17.Runway
18.シグナル
19.traveler
20.ドロップ
21.REFLECT
22.over the station

En1.道

◎シングル『明日へ / Exit』
2013/09/25 RELEASE
[CD+DVD]
AVCA-62925 1890円(tax in.)
[CD]
AVCA-62926 1260円(tax in.)