「1年目なので仕方ないな、というのが正直なところです。自分がどのようなテーマで卒論を書くのか、まだぼんやりとしている学生にはデータサイエンスを学ぶ意識が十分に芽生えていません。逆に、経済学に関心がある学生などは、やはり統計ができないとだめだね、ということで、比較的熱心にたふDSを受けています。高校で『情報I』が必修化されたので、今後はもっとデータサイエンスに対する意識を持った学生が入学してくると思います」
てこ入れ策として検討しているのが同じ西東京地区にある電気通信大学(東京都調布市)との連携だ。
「データサイエンスに強い電通大の先生方の知見をお借りして、1年生などを対象に、それが自分の将来にどう関わってくるのかを伝える講演会を開くことを考えています」
30年前、筆者が米国の大学院で政治学を学んだ際、すでに数値モデルとコンピューターを使って、政策決定の流れを分析する手法が定着しているのを目の当たりにした。
青山副学長は「大学を文系、理系に分ける考え方はすでに破綻している」と指摘する。
まさに、そのとおりである。
(AERA dot.編集部・米倉昭仁)