やせ菌を増やす食べものの三つ目は、「発酵食品」だ。東京医科歯科大学名誉教授の藤田紘一郎医師は言う。

「発酵食品を食べると、善玉菌と善玉菌に加勢する日和見菌が腸内に増えます。腸内で善玉菌が優勢になると、免疫力が上がります。乳酸菌は腸内の悪玉菌を抑え、善玉菌の働きを高めてくれます」

 代表的なものは、味噌、納豆、ぬか漬け、キムチや、ビフィズス菌などの乳酸菌を含むヨーグルトなど。醤油や酢などの調味料も発酵食品だ。

 発酵食品は、とり方にもコツがあるという。

「プロバイオティクスと、プレバイオティクスを、あわせてとってほしいのです」(藤田医師)

 プロバイオティクスとは、体によい影響を与える細菌=ビフィズス菌や乳酸菌などを含む、いわゆる発酵食品のこと。プレバイオティクスとは、タマネギ、ブロッコリー、海藻類やイモ類など腸内細菌のエサとなる食物繊維やオリゴ糖を含む食材のことだ。

 ほかにも、腸内環境改善に効く食品はある。キャベツは水溶性より不溶性食物繊維が豊富に含まれるが、藤田医師は、そのキャベツの千切りに酢をかけて食べる「酢キャベツ腸トレ」をすすめている。

「キャベツには免疫力を高め、活性酸素(強い酸化力で体内のものを劣化させる)を抑える働きがあります。また、食物繊維も豊富です。がんを抑える食物の優先順位を示す『デザイナーフーズ・ピラミッド』でも、全食物中、ニンニクに次いで2位です」

 朝昼夕の食事に1日1回、100グラム(小皿に山盛り程度)の酢キャベツを加えるだけでいい。藤田医師の実験では、2週間、1日1食の食前に酢キャベツを食べたところ、体重が2.5キロ減り、ウエストが8センチ細くなった女性の例もあるという。

「やせ菌は努力しだいで簡単に増やせます。ただし、努力をやめるとまた太る。継続が大切です」(藤田医師)

江田クリニック院長・日本消化器病学会専門医の江田証医師は、玄米も健康的にやせるためには有効だという。脳に作用する成分があるからだ。

暮らしとモノ班 for promotion
ヒッピー、ディスコ、パンク…70年代ファションのリバイバル熱が冷めない今
次のページ