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年齢を重ねるほどに輝きを増す、女優・山口智子さんがAERAに登場。そのエネルギーの源や、活動への想いを聞いた。AERA 2019年9月30日号に掲載された記事を紹介する。
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ドレスの裾をたくし上げ、自分に流れるリズムを刻むかのように、自在に飛んだり跳ねたり回ったり。山口を蜷川のカメラがとらえ始めると、スタジオはみるみる二人のエネルギーに満たされた。二人のフォトセッションは今回が初と言う。
「実花さんのような、唯一無二の世界観を持つ方とお会いできるのは本当にうれしい。私は世の中が色とりどりさまざまな個性に溢れた世界であってほしいと願っています。『無難だから』『失敗しないから』といった理由だけで単一の色に均一化されてしまう社会では本当につまらないと思う。私も、自分ならではの唯一無二の花を咲かせたいですね」
平成トレンディードラマの女王として花を咲かせてきた。いま、円熟期を迎えている。今年は「なつぞら」で30年ぶりに連続テレビ小説に出演。「監察医 朝顔」は「ロングバケーション」以来23年ぶりとなる「月9」で話題になった。
出演の決め手は「自分が見たいと思うかどうか、自分がそのパートとしてお役に立てるかどうか」。「なつぞら」のおでん屋の女将・岸川亜矢美は一世を風靡した元ダンサー。「数々旅をして感動を重ねてきた人生が、ついに生かせる日が来た」と思える納得のキャラクターだった。旅は山口にとって、俳優としての「糧」。旅に出ると「必ず素敵な人に出会える」と言う。
「それぞれの土地で毎日をちゃんとまっとうに生きている人たちに会うと、『なんて美しいんだ!』と感動する。大地にスッと立って様になる人間としての輝きが、私の永遠の憧れです。人間を表現する俳優という仕事において、旅で出会った感動をしっかり生かしていきたいと思います」
(フリーランス記者・坂口さゆり)
※AERA 2019年9月30日号
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