自分は何がしたいのか目標を持って主体的に生きることがよしとされがちですが、実は人を応援することでそれ以上の結果を出していける、そういう持ち味がある人たちもいることをみなさんに知っておいてほしいです。

 ムードメーカータイプは、力が強そうな人についていくというか、いわゆる太鼓持ちみたいなところがある。でも今年はそうやって頼りにしてきた先輩や同僚たちが自分の道を歩き出していくとき。ついていく人がいなくなって、「え、私どうしよう」という状況に陥ります。キーワードは「自立」。「私はこう思う」「私はここに行きたい」って、間違ってもいいから自分の意見を喋ったほうがいい。

 それには自分で自分を励ますことが必要です。具体的にやってほしいのが、夜寝る前の「今日よかったこと会議」ですね。ひとつだけでいいので、「今日頑張ったこと」を挙げて自分を褒めてください。例えば「今日早めに事務所に来てみんなのためにクーラーをつけておいた。よくやった、グッジョブ」って。自信を蓄積していきましょう。

 作家タイプが今年持ち味を生かすためには、「耳に痛い意見も聞くこと」が必要です。

 今は、新しい分野ややりたいことをやるために扉を開けようとしているときです。いろんな人とコラボしたり助けてもらったりする必要があるから、自分の世界だけで閉じちゃうともったいない。経験が多い人に話を聞いて、弱点とか足りないことを指摘されたら、すごくラッキーだと思ってください。それを手直ししたらもっとよくなるだけだから。

 作家タイプは自分の弱点を指摘されるとすぐLINEとかをブロックしようとしがちですが、それはやめておきましょう。自分をもうちょっと開くことって、怖いかもしれないけど、必要だし本当に自分のためになると思います。(編集部・高橋有紀)

※AERA 2019年9月2日号より抜粋

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