還元率の高さで選ぶなら、LINE PayやPayPay。ネット通販をよく使う人には楽天ペイも有力な選択肢になりそうだ。

 他のサービスでたまったポイントを有効活用できるかどうかも、重要な選択基準になる。

「ユーザー獲得競争においては、以前からポイントサービスが人気を集めていた楽天ペイや『d払い』も強みを発揮しているようです」(岩田さん)

 NTTドコモのd払いは、月々の携帯電話使用料に応じてたまるポイントを利用できる。機種変更の時にまとめて使う人が多かったが、同じ機種を長く使っている人にとっては、たまったポイントを普段のお買い物に活用できるのは魅力だ。

 auの利用者にはおなじみの「三太郎の日」。毎月3、13、23日に様々な特典が受けられるサービスだが、au PAYのポイント還元率も大幅にアップする。auの携帯電話を使っている女性(47)はこう話す。

「5月の『三太郎の日』にはおにぎりなどと交換できるクーポンがもらえましたし、au PAYで支払うとポイント還元率が5%アップしました」

 すっかり生活に浸透してきたフリマアプリのメルカリが運営するメルペイも、固定ファンをしっかり獲得しているようだ。メルカリで不用品を売って得たお金で買い物ができるうえ、LINE Payと提携を結んだので、今夏から利用できる店も急増する。

 利用者を囲い込もうとする企業の戦略に「乗っかる」のも、消費者の知恵と言えそうだ。

 多くの人にとって、最も買い物をする機会が多いお店はコンビニだろう。コンビニは元々、多機能な最新式レジを備えていることもあり、QRコードよりもSuicaなどの「タッチ式」が主役だった。

 だがコンビニ業界の王者がついに動いた。セブン&アイ・ホールディングスは7月1日からQRコード決済の7payをスタートさせ、それに合わせてセブン-イレブンでPayPay、LINE Pay、メルペイも使えるようにする。7payのポイント還元率は0.5%と低めだが、10月までは還元率を2倍にする。当面はセブン-イレブンでしか使えないが、10月をめどに外部の加盟店にも利用範囲を広げるという。

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