田中:興奮しました。子どもの頃は、ゴジラの「VSシリーズ」を見ていたし、おもちゃで遊ぶ中では「キングギドラ」が一番好きだった。今回、特に圧倒されたのは、キングギドラの覚醒と、世界中の怪獣たちが次々に登場して戦うシーン。フィクションとわかっているんだけど、リアリティーが感じられるんです。「こいつら何考えているんだろう」と怪獣目線で考えるのもおもしろかった。人間にとってゴジラとは何か、ゴジラにとって人間とは何かを考えてみても、おもしろいんじゃないかな。
木村:ゴジラは単なる怪獣映画じゃなくて、すごく深いんです。今作では家族間や夫婦間のドラマも骨太に描かれているから、幅広い層に響くのでは。登場人物は、みんな考えは違ってもそれぞれの信念で動いている。メッセージ性の強い日本生まれのゴジラが、アメリカでリメイクされて世界に発信されることも、感慨深いですよね。
──映画にドラマに引っ張りだこのお2人ですが、家庭ではそれぞれ2人の子どものお父さんと、お母さんでもあります。どう切り替えていますか?
木村:ドラマで強烈な役柄を演じていても、家に帰るとスイッチを切り替えざるを得ないんです。2人の娘がいるし、買い物にも行かないといけないし、物理的にやることが多いから。でも家事をしながら、明日はあのシーンがあるからこう演じようとか、役のことはどこかでずっと考えています。
田中:ママも女優さんもやるって、本当にすごいですよ。僕はパパだけど、うちの場合は家の仕事は嫁、外の仕事は僕、と完全に担当が分かれている。僕には両立は無理かな。
木村:働くママはみんなそうだと思うけど、自分の体調管理が一番大切になってくるんです。大きい仕事がある時に限って子どもがインフルエンザになったりして。もう、気合で頑張るしかない。圭くんはどこでせりふを覚えてるの?
田中:長ぜりふの場合は集中して覚えるんですけど、基本的にはお風呂場とか移動中の車とか、どこか適当な場所です。家で子どもたちが絡んできて、「今は台本読めないな」というとき以外は、どんな環境でも覚えられるほうですね。
木村:わかる、そうなるよね! 家で集中してせりふを覚えているときに、子どもに台本を踏まれたりして。家では、どんなお父さんなの?
田中:このまんま、家でも変わらないです。上の子どもが小学校2年生で、僕とダメなところまで似ていて。ついついきつくなって、嫁に怒られています。