AERAの連載「午後3時のしいたけ.相談室」では、話題の占師であり作家のしいたけ.さんが読者からの相談に回答。しいたけ.さんの独特な語り口でアドバイスをお届けします。
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Q:息子が大学に入学しました。手塩にかけて育てた息子と一緒に暮らせるのもあと4年。この寂しさを人に言っても、「何言ってんの」「息子ラブ」と言われ、理解してもらえません。もし彼女なんかできたら絶対に歓迎できない自信があります。その時は私の目の届かないところに行ってもらいます。(女性/フリーランス/56歳/いて座)
A:はじめに、いて座の話をします。いて座は「価値がわからない人」が嫌いなんです。このお悩みも、息子さんの彼女を、まだいないにもかかわらず、すでに敵視していますね。自分が手塩にかけて育て上げた、うちの息子の価値が、変な女にわかるわけがない。そういう気持ちなのではないでしょうか。
でもね、この方、すごく素敵なお母さんだと思います。
「自分は息子ラブ」ってギャグにしながら、彼女を仮想敵にして息子からちょっとだけ手を引こうとしている覚悟がある。私を張り倒してでも自分のやりたいことをやってほしい、っていう、すごく強い愛を感じます。
こういう溺愛のいいところってたくさんあります。何かを成し遂げる人って、勘違いの偏愛を受けた人が多いと思うんです。例えばノーベル賞を取るような学者さんでも、研究のきっかけは小学校の先生から言われた「お前が数学やったらすごいことになる」という一言だったりする。初めはちょっと大げさに言ったことかもしれないけど、本人にとってはその言葉が宝物になる。そういうものをあなたもたくさん息子さんに与えてきたと思うんです。