アエラ読者は、皇后となられた雅子さまをどんな目で見つめているのだろうか。4月中旬、アンケートを実施した。
「雅子さまのイメージに近いものは?」という質問をしたところ、「愛子さまの良き母」「天皇陛下の良き妻」よりも多かったのが「キャリアウーマン」、それより多かったのが「悩める高学歴女性」という結果となった。
だから雅子さまへの気持ちが「お気の毒だと感じる」がトップになるのだろう。もちろん「尊敬している」と「親しみを感じる」の合計は「お気の毒」を上回っている(グラフ参照)。
期待することで一番多かったのは、やはり雅子さまのキャリアを生かした「皇室外交」。
ただ2番目は「天皇陛下のサポート」と「宮中祭祀など伝統の継承」。これは、上皇后美智子さまの皇后時代の姿と重なる。
自分の話で恐縮だが、今年1月『美智子さまという奇跡』を出版した。ご成婚の翌年に男子を出産、皇后になってからは被災地、戦跡訪問と、国民の期待に百点満点以上で応え続けた美智子さま。そういう人を得たことは戦後皇室の奇跡で、奇跡は度々起きないから奇跡なのだと書いた。
その後に続く雅子さまの大変さは、「皇室外交も、宮中祭祀も」両方とも期待するというアンケート結果に表れていると思う。
今回のアンケートでは、「雅子さまについて思うこと」を自由に書いてもらった。皇后雅子さまへの温かな気持ちがたくさん並んだ。48歳の女性の文章を、そのまま紹介する。
「これからは責任が増し、本当に大変な日々になるだろうと思いますが、雅子さまが心から楽しいと思えることが増えるといいなと願います。心からの笑顔は、人々を元気づけると思うので。きっと自分に厳しい方でもあると思うので、無理はしないようにお願いしたいと思います」
51歳の女性は心を病んだこと、回復過程、どちらにも共感しているという。心と体に無理をしないようにしてほしい、と書き、こう結んでいた。
「笑顔をたくさん見せていただければ十分です」
二つに共通する言葉は「笑顔」だった。拙著で私は、これからの皇室のキーワードを「ありのままで」だと書いた。それが「笑顔」と表現されているのだろう。