2017年からスタートしたお笑い芸人のカンニング竹山さんの連載コラム「言わせてもらいますけどね!」は、今回で最終回。芸能界やテレビのこと以外にも、政治、社会事件、ソフトバンクホークス、震災や福島、小池百合子都知事……などなど本当に幅広い話題について言わせてもらってきた。さて、コラム卒業、最後はキレるのか!?
【写真】カンニング竹山が上ってみて、めちゃ怖かった所はこちら!
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この連載は毎週月曜の午前中にテーマを絞りこみ、水曜に配信されるというのを5年以上も続けさせてもらい、コロナ禍というのもあったけど、メディアの変化を感じつつ、そこに悩みながら試行錯誤し向き合ってきた。
ネットでのニュースの受け取り側には、読み取る人の思惑が絡んでいて。投げかける側の思いとは違う方向で受け取られることをたくさん経験した。「こういう思いで書いているのにな」というのとは全く伝わらず、ネットに並んだ文字から違う風に受け取られてしまう。
さらに、一部分が切り取られて、その切り取られたものが、都合のいいように味付けされてしまう。元々のニュースソースをきちんとたどれば真実が書いてあるのに、一部分だけが独り歩きすることが、ものすごく多いなと思った。
この連載もそうだけど面白いなと思うのは、受け取り側の思想とか考え方とか意見が異なることに対して、「なんだ、コイツは!」という感情がむき出しになって、こちらに向かってくる。それがネットニュースだと雑誌などの紙媒体よりも余計に出ちゃうものだなとも感じた。
だから、それに悩んだというか、自分自身も受け取り側の時もあるから考えさせられる部分ではあったけど、ネットそのものの機能というかシステムは確立してきても、まだまだ成熟していないんだなと思う。
発言でもニュースでも何でも、一度、ネットに出まわったらあっという間に広がり、広がってしまった後は誰も責任を取らないことが多い。そこにネットがまだまだ成熟していない理由がある感じがする。
世の中には色々な考えがあっていいし、自分の思っていることを発信してもいい、それを受けて議論するのもアリだし、意見に対して提案をしていってもいい。そういう風にしていけたらいいのに、ネットにおいては、例えば、ある意見に「コイツはバカなことを言っている」「考えがズレている」「おまえの意見は間違っている」など叩きのめす書き込みが一気に集まる。