一度ネットに出まわったニュースはあっという間に広がる(写真はイメージ/GettyImages)
一度ネットに出まわったニュースはあっという間に広がる(写真はイメージ/GettyImages)

 そうした叩きのめす発言の中にいると無敵になったような錯覚に陥る気がする。「竹山がヘンな発言をしている」ということに対して「そうだ! そうだ!」という意見が集まってくると、それらの意見と同じ考えを持つ自分は間違っていないと思えてくるのだと感じる。

 そうではなくて、自分の意見に賛同しているのはネットの中にいるわずか数パーセントの人かもしれないのに、そのわずかの人に囲まれているような気がしているだけで、残りの大多数が見えなくなってしまう。そういうとことが色濃く出るのがネットなんだなという感じがする。

 ネットがまだまだ成熟していないという過渡期の渦の中で、この連載をやれることができたのは学びになりましたし、有難いことでした。僕の意見の中で間違えたことや勉強不足だったところもあったし、僕の意見が切り取られていく様を見たこともあるし、炎上したこともある。

 AERAdot .から連載のお話があったときに、その当時、自分がやりたかったことのひとつで、「ネットメディアの仕事をやりたい!」と引き受けた。連載が始まったころはいまから5年以上前で、たった5年だけどネットメディアはまだまだ新しい感じだった。芸能人といえばアメブロでブログが流行り出し、そこから発信する人や方法が変わってきて、いまは飽和してきている。

 そうした過渡期を経て、自分がやりたいことはこの中では終わったかなという思いもあります。新しいところに飛び込んで、色々やって、色々見えた! ネットって成熟してきているようで成熟していなくて、その入り口のような第一段階のところでAERAdot .というメディアに関われて本当に良かったと思っています。

 この春からは「竹山テレビジョン」を立ち上げて、その大きな看板の元でいろいろな番組を制作していきます。あと、地上波でできるのかまだ模索中ですが、大人が見られる夜の生放送番組をやりたいと考えています。

 継続していくのは、地方での仕事。地方の放送局の番組のほうが尖ったことをやっていたり、地方の番組がTVerでも見られるという環境の変化もあり、日本全国が仕事場になっていくのかな。

 芸人という仕事もみなさんのお仕事と同じように、ネット環境のおかげで働く場所を選ばないようになっていくのだろうと思う。そうした社会の流れに乗って芸能界の仕組みも変わるということを含め、第二段階にきているのかな。それ以前の第一段階を担えたというか、ネットメディアに参加させていただけたことは本当にありがとうございました!

■カンニング竹山/1971年、福岡県生まれ。オンラインサロン「竹山報道局」は、2021年4月1日から手作り配信局「TAKEFLIX」にリニューアル。ネットでCAMPFIRE を検索→CAMPFIREページ内でカンニング竹山を検索→カンニング竹山オンラインサロン限定番組竹山報道局から会員登録

暮らしとモノ班 for promotion
大谷翔平選手の好感度の高さに企業もメロメロ!どんな企業と契約している?