子育てで大事なのは、まず親が何よりも先に「私」を褒めること(写真:gettyimages)
子育てで大事なのは、まず親が何よりも先に「私」を褒めること(写真:gettyimages)
中田馨/1978年生まれ。兵庫県の認可保育園、中田家庭保育所施設長。一般社団法人離乳食インストラクター協会代表理事
中田馨/1978年生まれ。兵庫県の認可保育園、中田家庭保育所施設長。一般社団法人離乳食インストラクター協会代表理事

 認可保育園で施設長を務める、現役保育士の中田馨さん。離乳食インストラクター協会代表理事も務める、まさに保育のプロ。自身も2人の子育てをしている中田さんが、最近の子育てで感じることを毎回つづります。

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 年号が平成から令和になり、時代が移り変わろうとしています。子育ては時代によって「良い」とされるものがあり、どの時代も母親たちは試行錯誤しながら子育てをしていました。ネット社会と言われる現代。子育ての情報も悩みも、まずはネット検索です。「子育て」と検索し、サイトをクリックするとさまざまな子育て情報が載っています。多くの情報の何を選べばいいのか?と悩んでしまう母親も少なくありません。また、核家族世帯が増え手軽に相談できる相手がいないことや、ワンオペ育児も現代の子育てを窮屈にしている原因の一つです。

■何より先に「私」を褒める

 子育てで大事なのは、まず親が何よりも先に「私」を褒めることからスタートです。自分のことは後回しにしながら子育てしている「私」は頑張っています。それを認め、褒めるのです。「いえいえ、うまく子育てできていないから、自分のことなんて褒められない」。そんなこと言わないでください。一人の命を産み、命を守りながら、子育てをしている「私」は素晴らしいのです。何よりも先に「私」を褒めてください。

■情報に惑わされると心がパンクする

 ネットで知りえた子育て方法などの情報はあくまで参考にするだけにとどめます。子どもには一人一人個性があります。親がこの子育て法がいい!と思ったとしても、それがその子に合ってるか、は別問題。誰かの子育て法をそのままコピーするのではなく、自分の子どもの興味関心に合わせて「これは好きそう」「これは嫌がる」など取捨選択することが必要です。また「何がいいかわからない」と悩んだときは「いいな」と感じ、簡単にできそうなことから取り入れます。そうするうちに、自分が大切にしたい「子育てポイント」が分かってくるはずです。「いいな」と思ったことをすべてしようとすると、親子ともに心がパンクしてしまいます。だからこそ、母親も「いまこれが必要なのか?」という取捨選択ができる力を身につけることが大切です。

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中田馨

中田馨

なかた・かおり/1978年生まれ。兵庫県の認可保育園、中田家庭保育所施設長。一般社団法人離乳食インストラクター協会代表理事。保育士目線の離乳食講座受講生は4年で2000人。自身も中3男子、小5女子の子育て中。

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