南方熊楠記念館で、アメーバ状になった粘菌の標本を熱心に観察していた/2017年12月5日、和歌山県白浜町で(右) (写真:代表撮影)
南方熊楠記念館で、アメーバ状になった粘菌の標本を熱心に観察していた/2017年12月5日、和歌山県白浜町で(右) (写真:代表撮影)
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小学校最後の運動会で「大玉おくり」の競技に参加した。放課後遊びでは、下級生のまとめ役にもなっているという/2018年5月19日、東京都文京区で(写真:代表撮影)
小学校最後の運動会で「大玉おくり」の競技に参加した。放課後遊びでは、下級生のまとめ役にもなっているという/2018年5月19日、東京都文京区で(写真:代表撮影)
12歳の誕生日をもうすぐ迎える悠仁さまと、シャボン玉で遊ぶ眞子さま(左)、佳子さま。きょうだい仲が良いという/2018年8月10日、東京・元赤坂で(宮内庁提供)
12歳の誕生日をもうすぐ迎える悠仁さまと、シャボン玉で遊ぶ眞子さま(左)、佳子さま。きょうだい仲が良いという/2018年8月10日、東京・元赤坂で(宮内庁提供)

 悠仁さまの進学先がお茶の水女子大学附属中学校と発表された。内部進学のかたちだが、皇族が学習院以外の中学に通うことは戦後初めてという。

【写真】小学校最後の運動会で「大玉おくり」の競技に参加した悠仁さま

「進学先については、4年生、5年生くらいの頃から、少しずつ話し合って、長男自身の考えや希望などを聞くことがありました」「長男自身が自分の考えを深めることを大事にしてまいりました」

 昨年11月22日、秋篠宮邸で行われた秋篠宮さまの53歳の誕生日を前にした会見で、悠仁さま(12)の進学について、そう紀子さま(52)は説明された。「中学校でどのようなことを学びたいか、どのような活動をしたいか」話し合い、進学先を考えてきたという。秋篠宮さまが会見で、「進学先については、そう遠くないうちに発表されることと思います」と言われたとおり、それから約2カ月後の2月4日、悠仁さまの進学先が発表された。幼稚園、小学校に続き、お茶の水女子大学附属中学校に通う。皇族が学習院以外の中学に通うことは、戦後初めてのことだ。

 発表されるまでは、筑波大学附属中学校などさまざまな中学の名前が出て、臆測が飛び交ってきた。ある記者は「中学校に下見に来ていた」という話を、複数の学校の生徒の親から聞いたという。
ほんわかしたムード

 お茶の水女子大学の附属校は、中学までは共学だが、高校から女子校になる。男子生徒は外部の高校を受験しなければならない。学校側は共学化の可能性を「大学の方針として、附属高等学校の共学化は考えていない」「10年20年先はどうなるかわからないが、しばらくは女子校で」とはっきりと否定している。

 なぜ、複数の選択肢のなかでも、お茶大附属中だったのか。

 元宮内庁職員で皇室ジャーナリストの山下晋司さんは、「環境の変化を忌避したからでは」と言う。

「5月1日から秋篠宮殿下が皇位継承順位第1位の皇嗣となられることに伴い、ご一家のお世話をする組織がこれまでより格段に大きくなり、関わる人員も増え、環境が大きく変わります。悠仁親王殿下のご年齢で、学校の環境まで変わるのは負担が大きいのではと案じていましたから、正直ほっとしました」

 会見の言葉にもあるとおり、「校風と子どもの個性を考えて決めたのでは」というのは、塾ソムリエとして知られる名門指導会代表の西村則康さんだ。

「お茶大附属中はほんわかとしたムードで、生徒さんには楽器のできる子も多く、どこか学習院と似ています。小学校では
『てつがく科』などの授業も採り入れ、客観的な認知力向上に力を入れている。穏やかで感受性の豊かなお子さんが多い印象です」

 候補校として挙がることの多かった筑波大附属中は、お茶大附属中とは雰囲気がかなり違う。

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