このように“ワンオペ型”を脱している家庭であっても、真に夫婦が協力し合って、家事・育児に取り組む“ダブルス型”にはなっていない。
そこでアエラは、「家事・育児 夫婦バロメーター表」を作った。夫婦で分担状況をまずは見える化。その家庭にとってベストな協力関係は何かを話し合うことが目的だ。
さっそくバロメーター表を使ってもらった。
冒頭の千葉県の女性は夫と表を作成。できあがりを見ると、明らかに妻側から伸びる矢印が多い。夫側からの矢印も見られるものの「いる時だけ」「週末だけ」の文字が目立つ。
「夫がいれば子どもと本気で遊んでくれるから嬉しいけれど、私も仕事が忙しくなり、このままでは疲弊してしまう」
表作成もきっかけとなり、家事代行を頼むことを考え始めたと話す。「夫の離脱」を訴える前出の女性も、表を作成。分担を明確化しているため、夫側からの矢印も多い。だが、夫に当事者意識がないという妻の悩みは、表には反映されない。だからこそ、この表作成をきっかけに夫婦で話し合うことが大事だとわかった。(フリーランス記者・宮本さおり)
※AERA 2018年10月29日号より抜粋