「貧困家庭からは人間関係が急速に奪われているが、スマホは誰でも持っている。テクノロジーは同じ普及率なのに、人間関係の濃密度が違いすぎる。しかもテクノロジーによって余計に人間関係を持たなくてすむようにされている。これは酷なことです」
現代の貧困の特徴として、「経済の貧困」に加えて、人間関係を持つことができず社会的に孤立する「関係の貧困」があると言われる。
読解力の低下に影響を与えているのは「関係の貧困」であると言えるのではないか。
「無料塾は、学習という一つの軸を中心として新たなコミュニティーを再構築しています。貧困家庭へのアプローチとして有効だと思います」 (編集部・市岡ひかり、小柳暁子/ライター・柿崎明子)
※AERA 2018年4月16日号より抜粋