また「ちゃんとしなさい」「きちんとしなさい」といったあいまいな言葉ではなく、何をどうするのか、具体的にやるべきことを指示してあげましょう。さらに、整理整頓をしないと「落ち着かないでしょ」「落ちているものでケガをするかも」「モノを踏んで壊してしまうよ」など、片づけをするそもそもの理由を伝えれば、子どもも容易に理解してくれるはずです。

そのうえで、その後も片づけないことがあれば、しっかりたしなめればいいのです。 

■「(子どもの学校の成績を見て)こんな成績とって!やっぱりできない子だね」はNG

ピグマリオン効果という心理学用語があります。「他人から期待されることで、仕事や学習などの能力やパフォーマンスが通常よりも向上する」というものです。

この現象をもとにすれば「できない子」「ダメな子」と子どもをけなしていると本当に勉強ができなくなってしまいます。

親からすれば子どものお尻を叩いているつもりが、かえって逆効果になるわけです。成績が下がり、一番悔しいのは子ども自身です。子どもの悔しさをバネにやる気を引き出してあげるには、「下がったね、どう思う?」と聞いて「悔しかった」「嫌だった」という言葉を引き出しましょうにつなげましょう。

そのうえで「助けてほしいことがある?」とフォローを申し出れば、子どもは心強く感じるはずです。さらに「良い成績をとることで、将来どんな良いことが起きるのか」、勉強する意味を言って聞かせるのもいいでしょう。

「成績優秀がいいに決まっている」という親の勝手な価値観の押しつけは、子どもには理解できません。

(構成 生活・文化編集部 岡本 咲)