東北の地方都市に暮らすおひとり様のA子さん(46)は、そんな一人だ。

「助けてと言えません」

 地方だから地域の絆が強いと思われがちだが、地方ほど保守的で交流が途絶えがち。お金がいくらあっても、地域で孤立すると疎外感を覚えるという。

 A子さんは難病を患っている。だからなおさら、年を取ると外出もままならなくなり地域との絆が薄くなるだろうという。

「弱みを見せたくないので、何かあっても近所にSOSを出せないですし、役所も冷たいです。誰にも迷惑をかけないで60歳までに死にたいです」

 現代は、生き方が多様化し、「家族のカタチ」も変化している。従来の家族のカタチを超えてつながっているのがLGBTなどの性的マイノリティーだ。日本人の7.6%、13人に1人がLGBTに該当するという電通の調査(15年)もある。そんな性的マイノリティーの人たちが抱えるのが、老後、そして「死に方」への不安だ。

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