「コンビニ百里の道をゆく」は、47歳のローソン社長、竹増貞信さんの連載です。経営者のあり方やコンビニの今後について模索する日々をつづります。

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 早朝の農作業が日課だということは、すでにお話ししました。もう一つルーティンがあります。ジョギングです。

 自宅の周囲を30分くらい、ぐるっと走って汗をかくと、1日の始まりを肌で感じることができ、リフレッシュできます。学生時代からずっとスポーツを続けていたこともあり、汗をかかない日が続くと、どうも気持ちが悪い。夜はお酒を飲む日も多いので、朝のジョギングは「毒出し」にもなっています。

 始めたきっかけは、12年前に創設された地域のハーフマラソン大会に出場しようと思ったことです。マラソンブームの前だったので、すんなりと当選して、完走もできました。その時に買ったランニングシャツとパンツは、今でも愛用しています。妻からは「いいかげんに買い替えたら」と言われますが(笑)。

 私の場合、走るのは外じゃないとダメで、ジムなど屋内のランニングマシンは使いません。それに、ジムに行くのは、時間的にも非効率だと思ってしまうんですよね。ウェアやシューズ、着替えを持ってジムに行き、そこで着替えてシャワーを浴びて帰ってくるとなると、30分走るのに90分くらいかかってしまう。それが自宅周辺なら簡単な準備運動だけでサッと走りだせる。純粋に走ることだけに時間が使えるので、効率的です。

 そういうことも含め、私にとっては、太陽の下で風を感じて走ることが、リフレッシュになるのです。

 ほかに気分転換になるのは、休日の料理ですね。

 例の農作業で収穫した野菜でパスタを作ったり、自分で釣ったアジをたたきにしたり。レシピを見ながら料理をするのは苦にならないたちなので、何でも作ります。どんどん作って、子どもたちが片っ端から平らげて、私は残ったパスタをつまみながらビールを飲む。これが週末のぜいたくです(笑)。

 平日はなかなか家でだんらんする時間が持てないので、こういう時間は大切にしたいですね。

AERA 2017年8月7日号